室内でも温かい飲み物が冷めやすくなってしまう秋冬、手編みのティーコゼー(ティーコジー)で、優雅な気分を楽しみながらお茶の温かさをキープするのはいかがでしょうか?今回は、フリルのように揺れるネット編みがかわいらしいティーコゼーの作り方をご紹介します。
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電気やガスを使わずお茶を保温するティーコゼー(ティーコジー)
ティーコゼーは、ニットやキルトなど保温性の高い素材でできた、いわゆるティーポットのカバーです。一般的なカバー類のように水やホコリを避ける目的だけでなく、温かいお茶を保温性の高い素材で包んで、長時間あたたかくいただけるようにするもの。寒い時期には、特に重宝するアイテムです。
このレシピで作るティーコゼーについて
今回ご紹介するティーコゼーは、ティーポットにふわっとかぶせて使うタイプのものになります。こちらは厳密にサイズをぴったり作っていないので多少大きく作ってしまっても、裾を絞れるようにリボンなどを通せば、問題なく使うことができます。それでは早速作ってみましょう。
完成サイズ
高さ 約17cm 幅 約28cm
※写真のティーポットに合うサイズとなっています。
所要時間
4〜5時間程度(個人差があります)
ティーコゼーを作るための材料と道具
材料
- 毛糸(並太・ウール) 約60g
道具
- ティーポット(サイズ確認のため)
- かぎ針 9/0号
- かぎ針 8/0号
- 毛糸とじ針
- メジャー
- ハサミ
ティーコゼーの作り方
編み図記号と編み図
1〜2段目の編み図
3〜7段目の編み図
8〜16段目の編み図
編み図やかぎ針編みの編み方の基礎はこちらのページにまとめています。これらの編み技法を使って編んでいきますので、はじめての方、基本に不安がある方は最初にこちらをお読みくださいね。
作り方
- ティーポットのサイズを測り、完成サイズを決める。
ティーポットのサイズをメジャーで測ります。幅は写真のように注ぎ口の先から、持ち手の丸みが一番張り出しているところまで水平にメジャーを張って、その長さを測ります。
写真のティーポットの横幅は約18.5cmありました。高さも、ティーポットの底から取っ手の上端まで垂直にメジャーを張って測ります。こちらは約13cmありました。
写真のような絵を描いて、ティーコゼーに最低限必要な寸法(ポットの幅と高さ)を見える化すると分かりやすいです。このサイズを参考にしながら編んでいきましょう。
- 持ち手を編みはじめます。
まずはティーコゼーをつまんでティーポットから取り外しができるよう、ティーコゼーの上にちょこんとした持ち手を作ります。
今回はふんわりとした出来上がりにしたいので、並太の毛糸を2本取りで編みます。毛糸玉のはじめと終わりの糸を引き出して編むと、2本が絡まないように編めます。これ以降は、「1本=2本どり1組」として説明します。
人差し指に2本取りした毛糸をぐるぐると2回巻きます。
輪が崩れないようにそっと指からはずします。
かぎ針9/0号を輪の中に入れます。
かぎ針に糸をかけます。
かぎ針をかけたまま輪の外へ引き出します。
もう一度かぎ針に糸をかけます。
かぎ針を輪の外へ引き出せば、輪の作り目ができました。
さらにもう一度、かぎ針に糸をかけます。
輪の外へ引き出せば、立ち上がりの鎖編みができました。
輪の中にかぎ針を入れます。
かぎ針に糸をかけます。
そのまま糸を輪の外へ引き出します。
かぎ針に糸をかけます。
かぎ針に掛かっている糸をすべて通して引き出すと、細編みが編めます。
細編みを残り5目編み、合計で6目の細編みを作ります。
- 持ち手をすべて編んでいきます。
写真のように、真ん中にある2本の片方の糸を張ります。するともう片方の輪が小さくなります。
次に、編み始めの糸をぎゅっと張ります。
すると輪が円状に小さくなります。
最初に編んだ細編みの目にかぎ針を入れます。
かぎ針に糸をかけます。
かぎ針に掛かっている糸をすべて通して引き出せば、引き抜き編みが編めました。これで1段目の円の完成です。
<ここからは2段目>2段目は増やし目をしていきます。
かぎ針に糸をかけて輪を通し、鎖編みを1目編みます。
いま鎖編みを編んだ目にかぎ針を入れます。
かぎ針に糸をかけます。
かぎ針に糸をかけて引き出します。細編みが1目編めました。
かぎ針に糸をかけて引き出します。
次の目には細編みを2目編み入れます。「細編み2目編み入れる」のやり方は、こちらを参照してください。
そのまま「細編み1目→細編み2目編み入れる」を繰り返して、細編みが合計9目になるまで編みます。
9目編めたら、2段目の最初の目にかぎ針を入れて引き抜き編みをします。
3段目から6段目は編み目の増減なしで細編みを9目編みます。編み地が筒状になってきます。
- ティーコゼー本体(上)を編みます。
7段目はすべての目に細編みを2目編み入れて、合計18目にします。
8段目からは、2段目の編み方を参考に増やし目をして、9目ずつ増やします。
8段目は「細編み1目→細編み2目編み入れる」を繰り返して27目編みます。
9段目は「細編み2目→細編み2目編み入れる」を繰り返して36目編みます。
10段目は「細編み3目→細編み2目編み入れる」を繰り返して45目編みます。
11段目は「細編み4目→細編み2目編み入れる」を繰り返して54目編みます。
12段目は「細編み5目→細編み2目編み入れる」を繰り返して63目編みます。
13段目は「細編み6目→細編み2目編み入れる」を繰り返して72目編みます。下の写真は13段目まで編めたところです。
ティーポットにかぶせると取っ手や注ぎ口以外は隠れる程の大きさになってきました。
- ティーコゼー本体(下)を編みます。
14段目からは長編みと細編みで編んでいきましょう。まずは作り目の鎖編みを4目編みます。
かぎ針に糸をかけます。
右端から4目め(の輪)にかぎ針をさします。
もう一度、かぎ針に糸をかけます。
糸をかけたまま輪の外へ引き出します。
さらにもう一度、かぎ針に糸をかけます。
かぎ針に掛かっている糸3本のうち2本から引き出します。
さらにかぎ針に糸をかけて、全部の糸から引き出せば、長編みが1目編めました。
次に、鎖編みを1目編みます。
下段の細編みを1目あけて、次の目に長編み1目→鎖編み1目→長編み1目を編みます。隙間が少しできました。これを「ネット編み」といいます。
同じ要領で、鎖編み1目を編み、下の段の細編みを1目あけた次の目に長編み1目→鎖編み1目→長編み1目を編むのを繰り返します。
ティーポットが、注ぎ口も取っ手もすっぽりと隠れる大きさになりました。ネット編み部分がフリルのようになっています。
続いて、立ち上がりの鎖編みを4目編み、同じ目に長編みを1目編みます。
鎖編みを1目編みます。
下段のネット編みの鎖編み部分に長編みを編みます。
鎖編みを1目編んで、長編みをもう1目同じ場所に編みます。
鎖編みを1目編んで、下段のネット編みの鎖編み部分に長編み1目→鎖編み1目→長編み1目編むのを繰り返します。
半分に折ると下記の写真のようになります。ティーポットに被せると、横から見ても全部隠れるサイズになりました。
- すその段を編んで、仕上げます。
かぎ針を8/0号に持ち替えます。
立ち上がりの鎖編みを編みます。
下段の鎖編み部分に細編みを1目編みます。
そのまま、下段の鎖編み部分に細編みを1目ずつ編んでいきます。1周ぐるっと編めました。
糸を写真の長さくらい残してハサミでカットし、とじ針で2、3目ほど編み目に通し、糸端を切って処理します。
これで完成です!
ご自宅のティーポットにぴったりサイズでつくるための調整方法
横幅のサイズを調整したい場合は、7段目以降で細編みをする際に、増やしながら編む部分の段数を増減して調整していきましょう。高さを調整したい場合はネット編み部分の段数を増減して調整してください。
使い方に応じたアレンジできるティーコゼー
シンプルな形のティーコゼーですので、ふんわりと全体にかぶせて保温効果を高めたり、ネット編みの隙間から注ぎ口だけ出して、かぶせたままお茶を注いだりと使い方もできます。裾にリボンを通して結ぶのも、見た目がかわいいのはもちろん、下から冷えるのを防げますから、保温効果が高まりますよ。
ティーコゼーを作る時間もあたたかなお茶の時間も楽しんでくださいね。
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