日本の「編み図」とは異なり、文章で編み方が書かれている英文パターン。読めるようになれば、チャレンジすることのできる編み物作品が一気に広がります。
今回は、前回の入門編に続いて「減らし目」の方法をご説明します。
基本の「減らし目」を覚えよう!
前回の①入門編では、“cast on”、“knit”、“purl”という3つの基本の技法をご紹介しました。
これだけでもいろいろな模様を編み始めることができますが、じつは編み終わりには「減らし目」という技法を使った処理が必要なのです。
knitやpurlだけでは、正方形や長方形の作品しか編むことができませんので、もっと複雑な形の作品を編むためには、編んでいる途中で「減らし目」という技を活用して、目の数を変える必要があります。
材料と道具の準備
材料と道具は①入門編にてご紹介したものと同じです。
材料
毛糸(並太の毛糸は初心者の方でも扱いやすいです)
道具
- 棒針(毛糸のラベルで指定されている太さのもの)
- ハサミ
- とじ針
それでは、減らし目の練習をしてみましょう!
①入門編の続きとなりますので、まずはこちらのページで基本の編み方を覚えてからトライしてみてくださいね。
Cast off(編み終わりの処理)
Cast offは編み終わりの処理の指示です。多くの場合はここでご紹介する「伏せ編み」という減らし目のことを指します。
編み終わりの一番最後の段になったら、次の手順で目をどんどん減らしていきます。
Cast offの手順
- knitと同じ向きに針を入れ、2目編みます。
- 右の針に2目乗っている状態です。
- 左の針を使って、右の針の2目のうち、最初に編んだ方の目を2つ目に編んだ目にかぶせます。
- これで1つ目を減らすことができました。purlの段の上をとじるときは、purlの編み方で編んでから目をかぶせる方がきれいに仕上がります。
- knitと同じようにまた1目編みます。
- 右の針に2目乗ったら、先に編んだ方の目を後から編んだ目の上にかぶせます。
- 5〜6を最後の1目になるまで繰り返します。
- 最後の1目を10cmほど引き出します。
- 引き出した目をハサミで切り、毛糸玉についている方の毛糸を抜き取ります。
- 切った糸を針に通します。
- 裏の目の目立たなそうなところに、何箇所か針をさし、そのまま引き抜きます。
- 余った毛糸を切ります。編み始めの糸も同様に処理します。
knit 2 together =k2tog(左上2目一度)
次に、knitで編んでいる途中に出てくることが多い“k2tog”という減らし目です。
日本語では「左上2目一度」と呼ばれている編み方です。
普通のknitは1目ずつ編みますが、k2togでは2つの目を同時にknitと同じように編みます。
k2togの手順
- 手のかまえはknitの時と同じです。左の針の右から2つめの目の左側に右の針を置きます。
- 左の針にある2つの目にいっぺんに右の針をさします。
- 右の針で毛糸をすくい上げ……
- そのまま引き抜き、新しいループを作ります。
- 左の針から、編めた目を落とします。これで1目減らすことができました。
purl 2 together =p2tog(左上2目一度(裏目))
今度はpurlを編んでいる途中に出てくることが多い、p2togという編み方です。
日本語では、裏目の左上2目一度と呼ばれます。
この編み方では、2つの目を同時にpurlと同じように編みます。
p2togの手順
- purlを編むときと同じようにかまえ、左の針の目の右から、右の針を2目同時に通します。
- 右の針に毛糸をひっかけ……
- そのまま引き抜き右の針の上に新しいループを作ります。これで1目減らすことができました。
棒針編みの作品づくりにチャレンジ!
減らし目を覚えると、一気に作品の幅が広がります。
まずは定番のマフラーやニット帽に挑戦してみるのがおすすめ。
マフラーやニット帽が編めるようになったら、ハンドウォーマーや靴下にステップアップしていくことができますので、お気に入りのパターンを見つけて、編み物ライフを楽しんでくださいね。
次回は実際にマフラーのパターンをご紹介します。これまでにお伝えした方法で編めますので、ぜひチャレンジしてみてください。→英文パターンで始めるかんたん棒針編み③マフラーの編み方
ワークショップで編み物をやってみよう!
一人で作るのは難しい……! まずは体験してみたい! と感じたら、Craftieでワークショップを探してみませんか。専門家によるクラフト体験のワークショップが見つけられます。初心者の方、気軽にものづくりにチャレンジしてみたい方にもおすすめです。