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ぐし縫いとは?裁縫の基本を学ぼう!【縫い方の教科書】

コノトガク

裁縫を始めるときに覚えておきたい縫い方に「ぐし縫い」があります。

布を縫い合わせるときの基本となるため、習得しておくと布小物を作ったり、リメイクしたりといったさまざまなハンドメイドに役立てられます。

そこで今回は、ぐし縫いの基本の縫い方をはじめ、「なみ縫い」との違い、裁縫で用いられるシーンなどについて紹介します。

基本の縫い方のひとつ「ぐし縫い」とは?

ぐし縫いとは、針先だけを動かし、細かい間隔で縫う方法のこと。布を縫い合わせるときやギャザーを寄せるときなどに用いられ、表裏が同じ縫い目になるのが特徴です。

似たような縫い方に「なみ縫い」がありますが、実は違いがあります。なみ縫いは、布を細かな間隔を空けて縫うといった点では同じですが、間隔は3~4mmくらいが一般的とされています。

一方「ぐし縫い」の場合は、縫い目が2mmほどと、なみ縫いより縫い目の間隔が狭くなっています。どちらも裁縫での基本の縫い方となるので、それぞれの違いについても理解しておきましょう。

ぐし縫いとなみ縫いの違いについては、こちらの記事もご覧ください。

なみ縫いについて見る

ぐし縫いを使う場面は?

ぐし縫いは、布を縫い合わせるときや、仮縫い、しつけなどを行うときに使います。

活躍する場面は「なみ縫い」と似ていますが、ぐし縫いのほうが縫い目の間隔が狭いため、布同士をしっかりと縫い合わせたい場合や、細かいギャザーを寄せて立体的に仕上げたい場合に使うのがおすすめです。

また、より繊細な生地を使用するときや、和服を仕立てるときなどにも活躍します。

「ぐし縫い」をマスターしよう!

では、ここからは「ぐし縫い」の具体的な縫い方について解説します。比較的小さく、薄手の布地を使うと、初心者さんでも縫いやすくなるのでおすすめです。手順に沿って、ゆっくりと焦らず縫うことを意識してみましょう。

材料・道具

  • 手縫い糸(しつけ糸でもOK)

※しつけ糸とは、印付けや仮縫い(しつけ縫い)に使われる糸です。最終的に縫い目をほどく用途が多いので、普通の手縫い糸より細く切れやすい特徴があります。2本取りで使用することが一般的です。

  • ハサミ
  • 手縫い針

ぐし縫いの縫い方

  1. 糸は2本取り、端は玉結びをしておきます。
    ぐし縫い

    コノトガク


    針を刺し、2mm程度先に出し、また2mm程度先に刺し……を繰り返して縫っていきます。
  2. 端まで同様に縫い進めていきます。
    ぐし縫い

    コノトガク


    ギャザーを寄せるためにぐし縫いする場合、縫い目が揃っているとギャザーもきれいに揃えることができます。
  3. 端まで縫えたら完成です。
    ぐし縫い

    コノトガク

ポイント①見えている針と同じ間隔を意識

ぐし縫いは、縫う間隔が狭く均等になるほうが、仕上がりが綺麗に見えます。しかし、縫い目の間隔は2mm程度と狭いため、縫い目が見えにくく間隔がズレやすくなります。

ぐし縫いをするときには、縫い目ではなく、布から見えている針の長さが2mmになるように意識してみましょう。こうすることで、縫い目の間隔を均一にしやすく、綺麗な仕上がりになります。

ポイント②糸こきを忘れずに

ぐし縫いをするときの2つ目のポイントは、糸こきを行うことです。糸こきとは、親指と人差し指で糸と生地を伸ばすことです。

ぐし縫いをするときには、どんどん縫い進めていくと生地にしわが寄ってしまいます。糸こきをすることで、生地をぴったりと伸ばし縫い合わせがしやすくなります。ただし、あまりきつくの生地を伸ばすと糸がたるむため注意しましょう。

「ぐし縫い」できれいにギャザーを作ろう

ぐし縫いを使って、ギャザー作りにチャレンジしてみましょう。ギャザーの作り方をマスターすれば、洋服やカーテンなど、いろいろなアイテム作りに役立ちます。

今回は、初心者さんにも分かりやすいよう、ギャザーの作り方を一つひとつ手順を追って紹介します。

ぐし縫いでのギャザーの作り方

  1. まずは、出来上がり線とギャザー止まりの印を書きます。
  2. 出来上がり線の上側縫い代の中心に、6~7mm、3mmと交互に縫い目の長さを変えてぐし縫いをします。
    ぐし縫い

    コノトガク

  3. 出来上がり線の下側、5mmほど下がった位置に、もう1本同様にぐし縫いをします。


    出来上がり線を上下に挟んで縫うことで、ギャザー部分を別布と縫い合わせる時にギャザーが安定します。写真では分かりやすいよう上下の糸の色を変えていますが、糸の色は同じでもOKです。
  4. 上下とも縫えました。
  5. 次に、左側の糸を引きます。
  6. ギャザーの幅を均等に揃え、玉結びをして固定したら完成です。


    生地によっては、「ぐし縫い」をすることで、針穴の「跡」が残る場合があります。そのような生地を使う場合は、縫い代側にぐし縫いを2本入れると、跡が残っても表からは見えません。

ぐし縫いを使ったレシピをご紹介

ぐし縫いは、洋服や小物などへの刺繍にも用いられています。ぐし縫いの用法で、基本的な直線を刺繍できるようになるため、初心者さんにも挑戦しやすいといえます。

こちらのレシピでは刺繍の基本の縫い方として、なみ縫いとぐし縫いが紹介されています。刺繍の基本的な縫い方をマスターしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

刺繍の基本的な縫い方を見る

また、ぐし縫いはギャザーを活かしたアイテム作りにも大活躍です。チュール素材にギャザーを寄せると、ウエディングブーケやスカートなどの小物・衣装にも活用できます。

こちらのレシピでは、ぐし縫いの用法でギャザーを作り、ウエディングブーケに応用しています。基本のぐし縫いをマスターした後は、ぜひアイテム作りにも挑戦してみてください。

ウエディングブーケの作り方を見る

細かいステッチを綺麗に魅せるのなら「ぐし縫い」にお任せ!

ぐし縫いは、裁縫における基本的な縫い方のひとつ。初心者が始めにマスターしておきたい縫い方といえます。縫うときには、縫い目ではなく針の長さを意識して、約2mm間隔と均等にするのがポイントです。

布にしわが寄らないよう、糸こきも忘れずに行いましょう。ぐし縫いができるだけで、布小物を作れたり、刺繍ができたりとさまざまなアイテム作りにも応用できます。これから裁縫を始める方は、ぐし縫いやなみ縫いなど基本の縫い方からチャレンジしてみましょう。

このレシピのデザイナー

コノトガク
コノトガク
服飾学校卒業後、パタンナー、アパレルデザイナー、ミシン講師を勤めたあと、『モノ作りの人』となる。大好きなミシンを踏みながら毎日がうるおう布コモノを製作中。instagram:@konotogaku

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ライター

Craftie Style編集部
Craftie Style編集部
アート・クラフト・ものづくりを通して、日々の暮らしの楽しさ、彩り、新たなコミュニティを生み出すこと。そのきっかけを作るためのコンテンツをお届けします。