通園・通学に欠かせないアイテムの水筒。
とはいえ、毎日園バッグやランドセルを持って、さらにたっぷりの飲み物が入った水筒を肩から下げて歩くのは、小さなお子さまには大変です。水筒の重さが負担になるだけでなく、硬くて細い肩紐でお子さまの肌を傷つけてしまう危険性もあります。
水筒の重さや、摩擦によるお肌への負担を和らげるためには、肩紐カバーを付けるのがおすすめです。キルティング生地を使えば、カバーがクッションになって、肩への負担が軽くなります。
今回は、水筒の肩紐カバーの作り方をご紹介します。この記事を参考にして、お子さまの肩を守る肩紐カバーを作ってあげてくださいね。
水筒の肩紐カバーを作るときのポイント
肩紐カバーは、肩紐の幅に合わせて作ることがポイントです。また、長さが短いと肩からずれやすくなるので、少し長めに作りましょう。
生地は、強度とクッション性のあるキルティング生地がおすすめです。材質としてはウレタン生地もおすすめですが、滑りにくくミシンで縫いにくいため、薄手の布を重ねて縫うなどの工夫が必要です。
スナップボタンで取り付ける肩紐カバーの作り方
スナップ付きの肩紐カバーであれば、簡単に取り外しできます。水に濡れたり、汚れたりしても、干しやすく洗濯しやすいことも嬉しいポイントです。
今回のレシピは、直線縫いだけでできて、スナップボタンはプラスチック製のものを使用します。スナップボタンを縫いつける必要がないので、お裁縫が初心者の方でもチャレンジしやすくなっています。
▼スナップボタンの肩紐カバーについて
■できあがりサイズ
開いた状態…幅15cm×長さ20cm
たたんだ状態…幅約5cm
※使える肩紐…幅2~3cm
■所要時間:約30分
必要な材料と道具
材料は手芸店のほか、100円ショップでも購入できます。お子さまの好きな色や柄、キャラクターなどの生地を選ぶときっと喜んでくれるはず。
表布には、肩を守るために柔らかいキルティング生地を選びました。裏布は、縫いやすいようにシーチング生地を使っています。表布の一色を裏布に選ぶと、見た目のまとまりがよくなりますよ。
材料
- 表布(花柄)キルティング生地・・・・・縦22cm×横17cm
- 裏布(チェック)シーチング生地・・・・縦22cm×横17cm
- プラスナップ・・・・・・・・・・・・・・12mm×3組
- 糸(黄色)・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・1個
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道具
- 布切りバサミ
- 糸切りバサミ
- チャコペン
- まち針
- 定規
- 目打ち
- 直径約3cmの円をかけるもの(シャッペスパン/200mがちょうど良いです)
- プラスナップ用ハンディプレス※
- ミシン
- ミシン針11番(普通地用)
※プラスナップはハンディプレスを使わずにつけられる製品もあります。その場合は不要です。
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肩紐カバーの作り方
作り方
- 表布(花柄)と、裏布(チェック)を中表に合わせて、まち針でとめます。写真のように返し口を6cm残して、端から1cm幅で周りを縫います。写真左下はわかりやすいように裏布をめくっていますが、縫う時はめくらず重ねたままにしてください。
- 周りが縫えました。返し口から表へ返します。
- 表に返しました。返し口はまち針でとめておきます。
端から5mm幅でぐるりとステッチをかけます。
- 端にステッチがかかりました。
- プラスナップ付け位置の印をつけ、プラスナップをつけます。まず、本体の下端から2cm幅で水平に線をひき、線上の中心と、左右の端から2.5cmの位置に印をつけます。
- 印をつけた位置に目打ちで穴をあけます。
- ここでは、ハンディプレスを使うタイプのスナップの付け方を説明します。別のタイプを使う場合は、説明書の指示に従ってつけましょう。まず、スナップのヘッド(つるつるしていて裏にトゲがあるパーツ)を、写真のように表布側から刺します。
- そのまま裏布(チェック)側から見ると、ヘッドのトゲが飛び出して見えます。
- 裏布(チェック)側から、ゲンコ(突起がついた凸型のパーツ)をのせます。
- プラスナップハンディプレスでスナップを挟んでハンドルを握り、プラスナップをかしめます。
- プラスナップがつきました。同様の手順で、穴を開けた3ヵ所プラスナップをつけます。
- 表側のプラスナップがつきました。
- 次に、受け側のプラスナップ付け位置の印をつけ、プラスナップをつけます。まず、本体の上端から2.5cm幅で水平に線をひき、線上の中心と、左右の端から2.5cmの位置に印をつけます。
- 印をつけた位置に目打ちで穴をあけます。
- スナップのヘッド(つるっとして、裏にトゲがあるパーツ)を裏布側から刺します。
- 表布(花柄)側から見ると、ヘッドのトゲが飛び出して見えます。
- 裏布(チェック)側から、バネ(突起を受ける凹型のパーツ)をのせます。
- プラスナップをハンディプレスで挟んでハンドルを握り、プラスナップをかしめます。
- 同じ要領で、残り2つのプラスナップもつけていきましょう。
- 受け側のプラスナップがつきました。
- スナップを閉じます。
- 完成です。
紐に通すタイプの肩紐カバー
水筒の肩紐に通すタイプの肩紐カバーは、一度通すと外れないので、スナップボタン付きよりも安定性があります。
今回は、2種類の布を使った肩紐カバーの作り方をご紹介します。表に出る布の色や柄の組み合わせ次第で、可愛いものからかっこいいものまで、オリジナリティ溢れるおしゃれなデザインのものが作れます。
▼紐に通すタイプの肩紐カバーについて
■できあがりサイズ
幅5cm×長さ25cm
※使える肩ひも・アジャスター:幅2~3cm
紐についているアジャスター等の幅によっては、ひもの幅が2~3cmでもカバーを通せない場合があります。アジャスターの幅も測っておきましょう。
■所要時間:約30分
必要な材料と道具
材料
道具
- 布切りバサミ
- 糸切りバサミ
- チャコペン
- まち針
- 定規
- 目打ち
- 直径約3cmの円をかけるもの(シャッペスパン/200mがちょうど良いです)
- ミシン
- ミシン針11番(普通地用)
※リンクをクリックすると楽天市場のページが開きます。
肩紐カバーの作り方
作り方
- 2枚ある土台布(無地)のうち、1枚の四つ角を角丸にカットします。布の角に、定規代わりに直径約3cmの円を描けるもの(写真のミシン糸の糸巻きがちょうどこのサイズです)を当て、カーブを描きます。
- 四つ角とも、カーブを描きました。
- 四つ角のカーブに合わせて布をカットします。
- スリット布(柄)を、写真のように半分に折って、短辺を端から1cm幅で縫い合わせます。
- 縫えました。
- 縫い代を開いてスリット布(柄)を筒状にし、縫い目が中心にくるよう回転させます。
- 表に返します。
- 縫い目が床側になるようひっくり返して置き、左右の端から5mm幅でステッチをかけます。
- ステッチがかかりました。
- 土台布(無地)のうち、角を丸くカットしていない方の表側に、スリット布(柄)を載せ、中心どうしが合うようにまち針でとめます。写真のように両端もとめ、上下の端から5mm幅で縫い、スリット布を土台布に仮どめします。
- 縫えました。
- 土台布(無地)2枚を中表に合わせ、まち針でとめます。
- まち針でとめました。返し口を6cm残して、端から1cm幅で周りを縫います。
- 縫えました。
- 返し口以外の縫い代を約7mm幅にカットします。
- 縫い代がカットできました。返し口から、表に返します。
- 表に返しました。返し口をまち針でとめ、端から5mm幅でぐるりとステッチをかけます。
- 完成です。
「水筒カバー」も一緒に手作りしよう
水筒が傷つくのを防いでくれる水筒カバー。そんな水筒カバーを、肩紐カバーと合わせて作るのもおすすめです。
水筒カバーと肩紐カバー、2つの色・柄を揃えると、統一性が生まれてワンランク上の仕上がりになります。
お子さまの好きなキャラクターや柄のあしらわれた生地を使うと、「自分の水筒」と認識しやすくなり、お友だちとの取り間違いも防げますよ。
毎日の水筒洗浄にぴったりなアクリルたわし
水筒には毎日の洗浄が欠かせません。でも、普通のスポンジでは水筒の底まで手が届きにくく、食洗器でも底の汚れが溜まりがちに……。
そんなときに活躍するのがアクリルたわしです。柄の長いアクリルたわしなら、水筒の底も簡単に綺麗に洗浄できます。可愛いアクリルたわしを手作りすれば、子どもたちが進んで水筒洗いに協力してくれるかもしれませんね。
水筒の肩紐カバーでお子さまの肩を守ろう
夏場は特に、水分補給が欠かせなくなってきます。熱中症対策のために水筒を持ち歩くのも、できるだけ楽にさせててあげたいところです。
水筒の肩紐カバーを付けることで、お子さまのデリケートな肩への負担を和らげられます。
色や柄を工夫して、お子さまが気に入るオリジナルの水筒カバーを手作りしてみてはいかがでしょうか。
なお、今回は子ども用としてご紹介しましたが、大きめでしっかりした肩紐カバーなので、通す肩紐のサイズが合えば大人が持つ水筒にもそのまま使えますよ。