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通園・通学にかかせない、水筒カバーの作り方

コノトガク

お子さまがいるご家庭では通園、通学に水筒カバーがあると役立ちます。
水筒を傷つけませんし、持ち運びにも便利です。そんな水筒カバーが自宅でかんたんに作れたらいいと思いませんか?
今回はかんたんな基本の水筒カバーの作り方と、肩ひもが外せる水筒カバーの作り方を紹介します。

水筒を守ってくれる「水筒カバー」

水筒カバーは水筒を保護するため、水筒に取り付けるようにして使うもので、水筒ケースや水筒ホルダーとも呼ばれています。
特に子どもたちの通園・通学時の際に使うと水筒を傷つけないため、お子さまがいるご家庭では重宝されるでしょう。
カバーがない水筒を購入したときや、洗い替え用の水筒カバーが必要な時のために手作りしてみましょう。

水筒カバー作りで大切なポイント

水筒カバーを手作りすると、ご自身やお子さま好みのデザインで、便利に使うことができるため非常におすすめです。
水筒カバーをハンドメイドする際は、大きさや強度などポイントがを具体的に紹介します。

水筒の大きさに合わせて作る

水筒カバーをハンドメイドする大きなメリットの1つに、さまざまな水筒に合わせられることがあげられます。
お子さま用から大人用の大きさまで対応できるので、作り方を知っていると便利です。

しかし、水筒の大きさと合わないもの、特に小さすぎるカバーを作ってしまうと後から大きくするのはほぼ不可能ですから、サイズはしっかり計測してください。
メーカーによっては、ネットで調べるとサイズがわかるため、それを参考に作るのもおすすめです。

耐久性のあるものを作る

水筒カバーは、ある程度重さのある水筒を入れて持ち運べるようにしなければならないため、強度も重要です。
水筒の重さによって生地を選んだり、ショルダーベルトをつける場合は、ベルトの強度も意識する必要があります。

重い水筒であれば表布にはキルティング生地などが強度があり、適しています。
衛生的に使いたい場合は洗濯のしやすさも重要になりますから、コットン素材のキルティング生地を選ぶといいでしょう。

基本の水筒カバー作りに挑戦しよう!

今回はご家庭にある水筒に合わせて作る水筒ケースの作り方を、サイズに合わせて作るための計算式も含めて紹介します。

デザインは肩ひも付きのシンプルなものなので、使う人を選ばないでしょう。
肩ひもは綾テープがオススメですが、お好みでPPテープやアクリルテープ等に変えてください。
表布は水筒を守るためにキルティング生地、裏布は薄手の綿ローン生地で紹介しています。

今回作る水筒カバーについて

■所要時間

約1時間30分

■完成サイズ

縦15cm×底約6cm角、ひもの長さ 40~80cm

基本の水筒カバー作りに必要な材料と道具

必要な材料と道具の紹介です。生地の用尺はお手持ちの水筒によって変わるため、あくまでも目安にしてください。
またひもの長さもお好みの長さで作ってみましょう。

材料

  • 表布(キルティング生地)   縦43cm×横13cm
  • 裏布             縦35cm×横13cm
  • 綾テープ(PPテープ、アクリルテープでもOK)2cm巾1.2m
  • 角カン            2cm巾×1個
  • 送りカン           2cm巾×1個
  • 糸 60番※普通地用(今回は生成・黄色を使用)

 

道具

  • 布切りバサミ
  • 糸切りバサミ
  • チャコペン
  • まち針
  • 目打ち
  • クリップ
  • メジャー
  • 定規
  • ミシン
  • ミシン針11番(普通地用)

基本の水筒カバー作りのレシピ

ここでは、具体的な作り方を紹介します。

作り方

  1. まずは、お手持ちの水筒のサイズを測りましょう。
    メジャーを使って、まず胴回りのサイズを測ります。
    今回使用した水筒の場合、胴回りは「20cm」でした。

    次に高さを測ります。
    どの部分までカバーで覆いたいかを考えて、底からその高さまでを測ります。
    今回使用した水筒の場合、高さは「15cm」でした。

    最後に底の直径を測ります。
    今回使用した水筒の場合、底の直径は「6cm」でした。

    生地をカットする寸法の計算式は以下の通りです。
    縫い代も全て含まれた寸法なので、計算した数字通りにカットしましょう。


     A=高さ (今回15cm)
     B=底の直径(今回6cm)
     C=胴回りの巾(今回20cm)

    《B+1》÷2=「D」
    《A+D》×2+6=「表布の縦カット寸法」cm
    《A+D》×2-2=「裏布の縦カット寸法」cm
     C+1.5÷2+2=「表布・裏布の横カット寸法」cm

    今回の場合、

    《6+1》÷2=「3.5」
    《15+3.5》×2+6=「43」cm(表布の縦カット寸法)
    《15+3.5》×2-2=「35」cm(裏布の縦カット寸法)
    20+1.5÷2+2=「12.75」cm(表布・裏布の横カット寸法)

    1cm以下の端数は切り上げてください。

    最終的には、
    表布 縦43cm×横13cm
    裏布 縦35cm×横13cm

    ということになります。

  2. 計算し、生地の裁断が終わったら、まずは表布を使います。
    表布の入り口をアイロンを使って、入れ口の端から3cm幅で折ります。

    反対も同様に折ります。

  3. 次に、表布と裏布を縫い合わせます。
    先ほど表布につけた折り目を一度開きます。
    表布と裏布を中表に合わせ、両側の入れ口それぞれの端を合わせて待ち針でとめます。
    そのまま両側の入れ口を、それぞれ端から1cm幅で縫い合わせてください。


    入れ口が縫えました。


    一度表に返し、先ほどつけた折り目通りに表布を折って、裏布が収まっているか確認します。

  4. 次に、脇を縫います。
    再び裏返しにして、表布・裏布それぞれ中表に重なるようたたみ直します。
    そして脇を待ち針でとめ、脇から1cm幅で縫います。
    このとき、裏布の片方の脇を5cmほど縫い残して返し口にしてください。

    脇が縫えました。

  5. 次に、マチを縫います。
    底側の「脇の縫い目から反対側の縫い目まで」を4等分して印をつけ、1つあたりの長さを測ります。
    今回は」、2.75cmになりました。

    次に、チャコペンで底の両端に(底から2.75cm)×(脇の縫い目から2.75cm)の正方形を描きます。
    これが、マチの縫い線になります。

    両端とも印をつけたら、折り線のところをつまむようにして、脇の縫い目を中心にした三角形にたたみ直します。
  6. 両端とも三角形に折れたら、線の通りに左右をそれぞれ縫います。


    表布のマチが縫えました。
  7. 裏布も同様に印をつけ、たたんでマチを縫います。


    マチが4ヵ所縫えました。

  8. 縫った線から縫い代を1cm残して、マチの角をカットします。


    同様に4か所ともカットしてください。

    4ヵ所カットができました。
  9. 返し口から表に返します。


    返したら裏布を、表布の中に入れ込んで整えます。
  10. 表布は2.でつけた折り目に沿って折り、内側へ2cmほど折り返すようにします。
    入れ口(折り山)から1.5cm幅でステッチをかけます。


    ステッチがかかりました。
  11. 次に、肩ひもを作ります。
    まずテープを1.0mにカットし、送りカンを端から12cmくらいのところまで通します。


    次に送りカンを通した方の端を1cm折り、さらに5cm折ってひもの上に重ね、待ち針でとめます。
    最後に折った端から5mm幅、さらにその縫い目から1cm幅(折った端からは1.5cm)の合計2本のステッチをかけます。


    送りカンを表にすると、このようになります。


    送りカンがついたのがこちらです。

  12. 続いて肩ひもを通すタブを作ります。
    8cmにカットしたひもを左右2cmずつ折り、片方に角カンを通して待ち針でとめておきます。

    送りカンを通したひもの、ステッチをかけていない方の端を、まずタブの四角カンに通し、次にもう1度送りカンに通します。

    最後に送りカンに通したひもの端を2cm折り、待ち針でとめます。

  13. これで肩ひもをつける準備が整いました。


    入れ口から4cm下にタブの端がくるように、また脇のハギ目の中心とひもの中心が重なるように配置して、待ち針でとめます。
    そしてタブの端から1cm幅、さらにその縫い目から1cm幅(タブの端からは2cm)の合計2本のステッチをかけましょう。


    反対側も、タブの端と同様に折ったひもの端の位置を決めて待ち針でとめ、縫いつけます。


    タブが付きました。


    反対側に、肩ひもが付きました。

  14. 最後に裏返しにして、返し口を縫います。
    端から2~3mm幅で縫うのが目安です。


    返し口が縫えました。

  15. 完成です。


    実際に水筒をいれると、こんな感じです。

【アレンジレシピ】肩ひもがはずせる水筒カバー

PPテープを使用した、アレンジレシピも紹介します。
PPテープは丈夫でへたりにくいため、長く使うものにお勧めです。タブだけを縫い付けて、肩紐は市販のものを使用してもOKです。

今回作る水筒カバーについて

■所要時間

約1時間30分

■完成サイズ

本体・縦15cm×底6約cm角
ひもの長さ・40~80cm

肩ひもがはずせる水筒カバー作りに必要な材料と道具

まずは必要な材料を説明します。ここでは肩ひもの用尺のみご紹介します。
また道具は基本の道具を参考にしてください。

材料

  • PPテープ           2cm巾1.2m
  • 角カン            2cm巾×2個
  • 送りカン           2cm巾×1個
  • ナスカン           2個(テープが通るサイズ)
  • 糸 60番※普通地用(今回は生成り・黄色を使用)

肩ひもがはずせる水筒カバーに挑戦してみよう!

肩から下ろしてもカバーをつけたまま使いたいといった場合は、肩ひもがはずせるデザインで作ってみましょう。
作り方を以下にまとめました。

作り方

  1. まず肩ひもを作っていきます。
    テープを1.0mにカットし、送りカンを端から12cmくらいのところまで通します。
    PPテープの端はライターなどで軽く炙ると少し溶け、冷えるとそのまま固まってほつれなくなります。

    続いて送りカンを通した方の端を5cm折ってひもの上に重ね、クリップを使ってとめます。
    ひもの端から5mm幅、さらにその縫い目から1cm幅(ひもの端からは1.5cm)で合計2本のステッチをかけます。


    送りカンがつきました。

  2. 送りカンを通した反対側のひもの端にナスカンを通し、さらにその端を送りカンに通します。





    最後にもう1つのナスカンにひもを通し、端を4cm折ってひもの上に重ね、クリップでとめます。
    端から5mm幅、さらにその縫い目から1cm幅(ひもの端からは1.5cm)で合計2本のステッチをかけましょう。


    これで肩ひもが完成しました。
  3. 続いてタブを作ります。6cmのテープ×2本と四角カン×2個を用意します。

  4. 上端を2cm、下端を1cm折って、上端に四角カンを通し、クリップで仮止めしておきます。

  5. 入れ口から2.5cm下にタブの端がくるように、また脇のハギ目の中心とひもの中心が重なるように配置して、タブの端から1cm幅、さらにその縫い目から1cm幅(タブの端からは2cm)の合計2本のステッチをかけます。


    以上でタブがつきました。反対側にも同様にしてタブをつけてください。

  6. ナスカンで、肩ひもをタブに取り付けたら完成です。

手作り水筒カバーで大切な水筒の保護を!

今回は水筒カバーの作り方を紹介しました。お子さんにとってオリジナルの持ち物はそれだけでうれしいものです。
加えて、ひもや金具のついていない水筒でも肩かけで持つことができますし、洗濯しやすいので親御さんにとっても助かりますよね。
ペットボトルを持ち歩くことが多い方は、ペットボトルカバーの作り方も紹介しているので、ぜひご覧ください。

ペットボトルカバーの作り方を見る 

このレシピのデザイナー

コノトガク
コノトガク
服飾学校卒業後、パタンナー、アパレルデザイナー、ミシン講師を勤めたあと、『モノ作りの人』となる。大好きなミシンを踏みながら毎日がうるおう布コモノを製作中。instagram:@konotogaku

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ライター

Craftie Style編集部
Craftie Style編集部
アート・クラフト・ものづくりを通して、日々の暮らしの楽しさ、彩り、新たなコミュニティを生み出すこと。そのきっかけを作るためのコンテンツをお届けします。