前回の記事『和風にも洋風にも合わせて楽しめる、つまみ細工の魅力』では、つまみ細工という工芸について、そしてその表現の多様さについてお話ししました。
今回は、実際に手を動かしながら『剣つまみ』という技法を使って、秋にぴったりのモチーフである紅葉を作ります。
1つ作って、簡単でかわいい小さなアクセサリーにしてもいいですし、たくさん作ってまとめればかんざしを作ることもできます。手作りのアクセサリーで、和の装いを彩ってみましょう。使う生地によっても印象が変わりますので、お好みの布で試してみて下さい。
つまみ細工の基本『丸つまみ』と『剣つまみ』
つまみ細工の基本的な技法は2つ。
このようにふんわりまあるい形を表現する『丸つまみ』と、
きりっとシャープな形を表現する剣つまみです。
作り方はいずれも、布を3回折るだけの簡単な作業です。
初心者の方でも挑戦しやすい、『紅葉』の作り方
つまみ細工の2つの基本のうちの1つ、剣つまみで紅葉を作ります。
材料として使う生地は、ボンドで簡単に接着できるレーヨンちりめんを使っていますが、コットンやその他の端切れをご利用頂いても大丈夫です。基本的には、薄くて張りがあり、折り目の付きやすい生地がつまみ細工に向いています。ポリエステルの生地はボンドでは接着が難しいため、ホットボンドを使用すると簡単です。
また、着物の表地など、生地が厚すぎると乾く前に開いてしまうため、乾くまでクリップなどで押さえておくか、形を作った後に針と糸で縫い留めると作ることができます。
紅葉は、緑や青で作れば夏の青紅葉に、赤や橙、黄色で作れば秋の紅葉を表現できます。紫を入れると、少し個性的で大人っぽい紅葉を作ることができます。
材料
- 2.8cm角レーヨンちりめん 3枚
- 2.5cm角レーヨンちりめん 2枚
- 2cm角レーヨンちりめん 2枚
- ヘアピン 1個
- ボンド 適量
- 強力接着剤 適量
- ピンセット
- 牛乳パック
作り方
- 生地の対角線上をピンセットで持ちます。
- それを半分に折ります。
- 90度回転して垂直二等分線上をピンセットで持ちます。
- さらに半分に折ります。
- さらに90度回転させて持ちます。
- 垂直二等分線で半分に折ります。
- 後ろから輪になっている部分を持ち、下辺の裁ち目にボンドを少量付けます。
- 付けたら、牛乳パックの何もついていない部分で余分のボンドをすりつけるようにして伸ばします。
- 先端を押さえて形を整えます。
- 剣つまみの出来上がり。
- 7枚同様に作成します。
- 縁にボンドを塗ります。
- 7枚を接着します。
- 最後の2cm角2枚は、少し下を向けるようにすると、紅葉らしい形になります。
- 強力接着剤でヘアピンにつけて、完成です。
紅葉モチーフを使ったアレンジアイデア
紅葉は秋を彩る代表的な植物ですが、緑を混ぜて作れば、青紅葉として夏のアクセサリーにもなります。
羽二重生地で二本足かんざしに飾れば、華麗なかんざしになります。
ワイヤーに紅葉を接着してまとめれば、豪華なコサージュも作ることができます。
紅葉は剣つまみだけで作ることができるシンプルで簡単なモチーフですが、生地を変え、枚数を変えることで、とても豪華なかんざしにすることも可能です。
つまみ細工の技法のいろいろ
つまみ細工で作れるものは多種多様です。工夫次第でいろいろなものが表現できるのがつまみ細工の楽しいところです。
例えば、基本の技法の1つである丸つまみだけを最もシンプルに5枚並べたものが梅です。梅の花びらに折り目を付けると、桜ができます。
鶴は人気のモチーフです。頭や足はワイヤーで形作ります。
和のモチーフ以外にも、丸つまみを応用して、バラなども。
つまみ細工は本当に簡単な2つの折り方が基本ですが、このように工夫次第でシンプルにも、豪華にも変身するのが魅力の1つです。
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