お気に入りに追加しました

お気に入りを解除しました

まつり縫いをマスターしよう!【縫い方の教科書】

コノトガク

手芸に欠かせない裁縫の縫い方ですが、その種類はさまざまです。
仕立てたいものや目指したい仕上がりによって、縫い方を使い分ける必要があります。
そのために、さまざまな種類の縫い方をマスターしたい!という方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、基本的な縫い方「まつり縫い」の縫い方をご紹介します。

縫い方のひとつ、まつり縫いとは?

裁縫にはまつり縫い以外にも、最も基本的な「なみ縫い」や「返し縫い」など、さまざまな縫い方があります。
その中で「まつり縫い」は、表の縫い目が目立たないように縫う方法で、ズボンやスカートの裾上げなどに用いられることが多い縫い方です。

「まつり縫い」の「まつる」とは、ズボンやスカート裾などの布の端を折り、細かい縫い目を表に出しながら縫うという意味があります。
一般的には手縫いで縫いますが、まつり縫いができるミシンがあれば、ミシンでも縫うことができます。

ここからはそんなまつり縫いの針と糸の選び方と、布の折り方をご紹介します。

針と糸を選ぶポイント

まつり縫いは前述の通り、縫い目が表に目立たないように縫います。
そのためまつり縫いをきれいに仕上げるためには、糸は生地の色に近い、目立たない色を選ぶのがポイント。さらに細めの糸を選択することで目立ちにくくなります。

布は綿でも混紡でも、ポリエステルでも構いません。
ただしやわらかい布の場合は、ポリエステルの細い糸がおすすめです。

布の折り方

まつり縫いをする際は、初めに仕上がり線を引きます。そしてその線に布端を合わせて折り、さらに端から1cmほどで折って3つ折りにします。
布を3つ折りにする際は、裏側を見ながら慎重に行いましょう。

3つ折りにする際にアイロンをかけておくことで、仕上がりが綺麗になります。

まつり縫いにはいろいろな種類がある

最初にご紹介した通り、まつり縫いにはさまざまな種類があります。
今回はその中から
「ななめまつり」「コの字まつり」「たてまつり」「奥まつり」の4種類の縫い方をご紹介します。

下記のページでは、まつり縫いだけではなく、裁縫におけるさまざまな縫い方を紹介しています。
基本的な裁縫の知識を学びたい方は、あわせてご覧ください。

縫い方の基本と裁縫用語を学ぼう をみる

まつり縫いの仕方【ななめまつり編】

ななめまつり縫いは、パンツ・スカートの裾やジャケットの袖口をまつる時におすすめです。
制服、フォーマルなスカート、ビジネススーツなど、比較的しっかりとした仕立ての洋服によく用いられます。
表にステッチが見えるのは避けたいけれど、しっかりと留めておきたい洋服に使うとよいでしょう。
生地を多めにすくうため他のまつり縫いに比べ、ほつれにくく仕上がります。

また、しっかりと留まる一方、ななめにまつるために仕上がりが柔らかく、動きに強い縫い方です。

ここからは、ななめまつり縫いの方法をご紹介します。

道具

  • 手縫い針
  • 手縫い糸

糸と針の選び方については、こちらを参考にしてください。

縫い方

  1. 始末したい場所を3つ折りしましょう。
    写真右端はわかりやすいようにめくっていますが、実際は端までしっかり3つ折りします。

  2. 糸は1本取りにして縫いましょう。
    糸を針に通した後、糸の片側のみ玉結びを作り、玉結びをしていない方を短めにセットして縫い始めます。
    ちなみに、糸の両端を2本合わせて玉結びを作る方法は、糸2本の縫い目になるので「2本取り」といいます。
    まず、糸の端を玉結びし、3つ折りの内側の玉結びが見えない位置から針を刺して、3つ折りの折山から針を出します。

  3. 針を出した位置から2~3mmくらい離れた所を糸1~2本分だけ針先ですくいます。
    ここですくった分が表側に出てくる(表から見える)ステッチなので、丁寧に縫いましょう。

  4. 針を土台に刺したまま、糸が出ている所から6~7mm離れた、3つ折りの折山に針を刺します。

  5. 糸を引きます。これで1目縫えました。

  6. 同様に、今糸が出ている3つ折りの折山から、2~3mmくらい離れた所を糸1~2本分すくいます。
    そのまま、糸が出ている所から6~7mm離れた、3つ折りの折山に針を刺します。

  7. 裏側から見ると、縫い目は斜めに傾いた状態に仕上がります。

  8. 「2~3mmくらい離れた所を糸1~2本分針先ですくう」時は、針先を3つ折りの折り目の位置に合わせるとまっすぐ縫えます。

  9. 流しまつり(ななめまつり)が縫えました。表側から見ると、点々とわずかに縫い目が見えています。



    今回はわかりやすいよう目立つ色の糸を使用しましたが、生地と同色、または近い色の糸を選ぶのがおすすめです。
    同色の糸を使うとほとんど縫い目は見えません。
  10. 裏側はこのように縫い目が斜めに見えます。

まつり縫いの仕方【たてまつり編】

たてまつり縫いは、アップリケやパイピングなどに適した縫い方です。
アップリケなどを表からぬい止めるときなどに使用します。表面でたてまつりをすると、端にたての縫い目ができ、デザインのアクセントにも。

たてまつり縫いの詳しい縫い方は、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

まつり縫いの仕方【コの字まつり編】

「コの字まつり縫い」は、布の表にも裏にも縫い目が出ない縫い方で、返し口をとじるときなどに使用します。
綺麗に仕上げるためには、同じ幅で閉じていくのがポイントです。

縫い方

  1. このように空いている口を閉じていきます。
  2. 口の端、折山の裏から表に針を刺します。
  3. 奥側の生地の折山に、表から針を刺し1目すくって表に出します。
  4. 奥側の折山から出てきた糸と同じ位置の、手前の折山を1目すくいます。これを繰り返します。
  5. 最後は裏側に糸を入れ、裏で玉結びします。
  6. コの字とじが完成しました。今回はわかりやすく大きめの縫い目で縫っていますが、細い糸を使い、細かい目で閉じるとよりきれいに仕上がります。

まつり縫いの仕方【奥まつり編】

裏側からも縫い目が目立たず、糸の引っ掛かりがないため、ほつれにくい縫い方です。
なお、表側の布を「表布」、裏側に折り返している布を「縫い代」と呼びます。

縫い方

  1. 裏側を上にして縫っていきます。折山の上を5mmほど折り、針を裏側から刺します。
  2. 糸を出したすぐ下の布の織り糸を1~2本をすくい、針先を5mm折った折山に刺します(布1枚のみ刺します)。
  3. 糸を引きます。1目縫えました。
  4. 繰り返して縫い進めていきます。
  5. 縫えました。
  6. 折っていた5mmを戻すと裏側の縫い目は見えなくなりますね。奥まつりの完成です。


    表側には1mmほどの小さなステッチが見えます。本来は同系色の糸で縫うので、縫い目は目立ちません。

いろいろなまつり縫いを覚えて、裁縫のレパートリーを増やしてみよう

さまざまな縫い方のあるまつり縫い。それぞれの縫い方で仕上がりや強度が変わるため、縫うものや目的に合った縫い方を選択することが大切です。
今回ご紹介したさまざまなまつり縫いをマスターし、作品に合わせて使い分けてみましょう。

このレシピのデザイナー

コノトガク
コノトガク
服飾学校卒業後、パタンナー、アパレルデザイナー、ミシン講師を勤めたあと、『モノ作りの人』となる。大好きなミシンを踏みながら毎日がうるおう布コモノを製作中。instagram:@konotogaku

GW・母の日セール実施中♪

Craftie Homeでは、現在 GW・母の日セールを実施中です♪

家族やお友達と作って楽しめる「キャンドルとリースがセット」になったキットや、
贈り物にもピッタリの「フープリース」や「レザークラフト」などのキットが、【最大20%OFF】でご購入できるセールを開催しております!

ぜひ、この機会をお見逃しなく♪

【セール期間:5月 12日(日)まで】

GW・母の日セールを見る

ハンドメイド好きなあなたへ、毎月届くハンドメイドキット「Craftie Home Box」3期生受付中♪

3期生4月Boxは、ハンドメイドの中でも大人気の刺繍を扱ったBoxです!

刺繍をしたことがない方も基本のステッチから練習ができ、そのステッチをマスターしながら4つのアイテムが作れる盛りだくさんの内容を詰めました。

まさにずっと憧れていた刺繍の扉を開けるようなキットをお届けします!

Craftie Home Boxは1回からのお試し購入も大歓迎です♪お申し込みはお申し込みは【4月30日(火)15:00】まで。お見逃しなく!※受付状況により、早く締め切る場合がございます。

Craftie Home Boxを見る

ライター

Craftie Style編集部
Craftie Style編集部
アート・クラフト・ものづくりを通して、日々の暮らしの楽しさ、彩り、新たなコミュニティを生み出すこと。そのきっかけを作るためのコンテンツをお届けします。