ハンドメイド初心者さんでも作りやすいファスナーポーチの作り方をご紹介します。今回紹介するポーチの仕上がりサイズは横20cm × 縦12cm × マチ2cm。100円ショップなどでも入手しやすい20cmファスナーを使います。
前回ご紹介したがま口ポーチの作り方を知りたい方はこちらの記事をお読みください。
基本のファスナーポーチを作る時に、必ずおさえるポイント2つ
ミシンを使って作る場合は『ファスナー押さえ』を使用する
ミシンでファスナーを縫う場合は『ファスナー押さえ』が必要です。ファスナー押さえは、片押さえ、ファスナー用ミシン押さえという名称のこともあります。
押さえをわざわざ変える理由は、ファスナーのスライダー部分や金属の留め金部分はミシンの針が当たると故障の原因になることが多いため。
ファスナー付けの際は、面倒ですが押さえを『ファスナー押さえ』に変えて、ゆっくり縫うことをおすすめします。
手縫いで作る場合は、クリップがあると便利
ファスナーと布を仮固定するときに、クリップの方が固定しやすく外しやすいため、このレシピではクリップを使っています。
もちろん、待ち針でも大丈夫ですが、もし自宅に使えそうなクリップがあれば使ってみてください。
ポーチに向いている布素材選びのポイント3つ
1.初めてファスナーポーチを作る時は、伸びない布帛の生地を使う
布帛(ふはく)は、織物の生地のこと。編み物がニット、織り物が布帛です。 初めてファスナーポーチを作る方は、ニット生地は伸びて縫いにくいため、伸びない布帛生地を使いましょう。
2.厚めの生地は、慣れてから
デニムや帆布のような分厚い生地で作るポーチは、しっかりしていて使いやすいです。しかし厚みがある布地なので、ハンドメイドに慣れている人でも扱いづらい布地でもありますので、最初はオックスやシーチングぐらいのやや薄め~中厚程度の生地がおすすめです。
3.水濡れに強いポーチを作りたい時は
表面がつるつるとした質感に加工されたラミネート生地や合皮生地を使うと、水濡れに強いポーチを作ることができます。 このような生地は、テフロンで加工された押さえを使えば縫えますが、ハンドメイド初心者さんには少し難しいかもしれませんので、慣れてきたらトライしてみてください。
簡単ファスナーポーチの作り方
便利なサイズで、内布がついたポーチの作り方です。
材料
※リンクをクリックすると楽天市場のページが開きます。
道具
- ミシン(ミシンを持っていない方はおすすめミシンの記事も見てみてください。)
- ファスナー押さえ(ミシンで作る場合)
- クリップまたは待ち針(仮止め用)
- 針・糸・はさみなどの手芸道具
- アイロン
- 先が太めの、使っていない箸など(重要なアイテム。最後の方で登場します)
- 目打ち(もしあれば)
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完成サイズ
横20cm × 縦12cm × マチ2cm
作り方
- 表布、内布、接着芯を横23cm×縦15cmにカットしたものを2枚ずつ用意します。
※横幅はファスナーのサイズ+3cmとするのがミソです。今回は20cmファスナーなので、横幅が23cmになります。分厚い生地や大き目のファスナーの場合はもう少し長めにとりますが、基本的には+3cmと覚えておくと他の長さのファスナーでも作ることができます。
- 表布の裏に、アイロンで接着芯を貼ります。
- 表布を横にして縦半分に折りたたみます。中心位置(23cmの半分なので、11.5cmの位置)の片端(上部)に、2mm程度の切り込みを入れます。表布と同様に内布も含め計4枚、そしてファスナーにも同じように中心位置に切り込みを入れます。ファスナーは左右両サイドに切り込みを入れてください。
- ファスナーの取手側を左側にして持ち、ファスナーを裏返して、表布とファスナーが中表になるように合わせます。この時、3.で入れた切り込みの位置が合うようにします。
クリップでとめておきます。
- 左右の両サイドも同様にクリップで止めます。この時、ファスナーの布が表布よりも長い場合は、表布とほぼ同じ長さになるようカットしておきます。
- ミシンの押さえを『ファスナー押さえ』に替えて縫っていきます。縫い代は端から5mmです。ファスナーの止め金の横辺りから縫い始め、反対側の止め金の横で縫い終わります。ほどけないように、縫い始めと縫い終わりは返し縫いを忘れずに。
- 内布とファスナーを縫い付けた表布を中表に重ね、切り込みを合わせます。
- ファスナーの両端を折り込み、内布と一緒に縫い付けて行きます。まず、クリップでとめます。この時、先ほど縫ったファスナーの端を、表布側に1cm程度このように折り込みます。このようにしておくことで、この部分の縫い合わせがきれいにできます。
- 縫い代5mmで、端から端まで縫っていきます。
- 縫い終わり近辺のファスナーの止め金の当たりで一旦ストップです。
ミシンの針を落とした状態で押さえをあげ、縫い始めの端と同じように、ファスナー端の布を1cm程度、表布側に折り込みます。目打ちなどを使うと作業しやすいです。織り込んだら、布端まで縫い終えます。
- 折り返して、表側を出します。布とファスナーの縫い合わせ部分を中心に、きっちりアイロンで押さえます。
- 縫い合わせ部分から2mmの位置を表布の表から縫い、表布と内布を縫い付けます。
- 2枚目の表布を縫い付けましょう。もう一枚の表布を持って、表布どうしを中表に重ねます。今回も切り込みを合わせて、クリップで止めます。
- 1枚目の表布と同様、ファスナーの止め金の横辺りから反対側の止め金の横までを、縫い代5mmで縫います。
- 次は2枚目の内布を縫い付けます。1枚目の内布と同じように、表布と内布を中表にし、クリップで止めます。この時も、ファスナー端を表布側へ1cmほど折り込み、9. 10.と同様に縫います。
- 縫い終わったら、12.と同様、縫い合わせ部分から2mmの位置を表から縫っていきます。
- 表布同士を合わせて持ちます。次に、内布同士も合わせて端を持ちます。(内布の間からこのようにファスナーの裏が見える状態になります。)
- 表布と内布とファスナー布が裏で合わさっている部分を手縫いで仮縫いしておくと、横側を縫うときに縫い代をきれいに合わせることができます。
- タブを付けたい方は、ここで仮縫いしておきます。タブを半分に折りたたんだら、表布の間に挟みます。ファスナーの開く側の、ファスナーからは1.5cm程離れた位置にくるようにして、どちらか片方の表布に仮縫いします。
- ファスナーのスライダーを全開にし、図のように布を開きます。ファスナーが全開になっていないと、縫い終わったあと表に返せないので、ご注意ください。
返し口7cmを残して、外周を縫い代(図の青い点線)1cmで縫います。この縫い代を縫うとポーチの形に仕上がります。
- 縫い終わったら、アイロンを使って縫い代をしっかり開きます。横からファスナーの端の布が外にはみ出ている場合は短くカットしておきます。
- 4つの角の隅は、このように直角に割り、端から2cmの所に線を引き、その上から縫います。
このようになります。
- 表布の角と内布の角を合わせて縫います。
両サイドを縫うとこのようになります。
縫い終わったら、両サイドの縫い代を短く切り落とします。
- 返し口から手を入れて表布を引っ張り出し、表に返します。
- ここで重要な箸の登場です。内布側から箸を使ってファスナーサイドをぐいぐい押し、角の形を整えます。(画像では先が太い金属ペンを使っています。先が細すぎると布を突き破ってしまうので、先が太めの箸等が最適です。)
- 返し口7cmが開いている部分を、縫い合わせて閉じます。
- 形を整えたら出来上がりです!
ファスナーポーチをアレンジして作る時のポイント2つ
1.ファスナーの長さを考える時のポイント
30cm程の長いファスナーを使って作るとそのまま持ち手をつければバッグとしても利用できますし、10cm程の短いファスナーを使って作るとカード入れや定期券入れにも使えて便利です。
このレシピのように20cmファスナーを使って作ったサイズなら、バッグの中で化粧品や細々としたものを入れたり、ペン入れにしたり、家で小物収納に使ったり、お菓子などを中に詰めたプレゼントとしても使えます。
2.サイズを変えたい時は?
今回案内している仕上がりサイズは、横20cm × 縦12cm × マチ2cmです。ファスナーのサイズを変更するときは、用意したファスナーの長さに対して、用意する布の横の長さを+3cmにしてくださいね。例えば、30cmのファスナーを用意して、布は横33cm×縦15cmのものを準備すると、ファスナーポーチの仕上がりサイズは横33cm × 縦12cm × マチ2cmになります。
がま口ポーチを作ってみたい方はこちら
可愛くて実用的ながま口ポーチの作り方もご紹介しています。
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