可愛らしく温かみを感じるフェルトマスコット。フェルトは手作り小物の素材として人気があり、ふわふわとした柔らかい質感や素朴な風合いが魅力です。
今回は、そんなフェルトを使った可愛いうさぎのマスコットの作り方をご紹介します。友人やお子さまへのプレゼントにしたり、お部屋に飾ったりするにもぴったり。可愛い動物のマスコットは見るだけで心がほっこりしますよ。
柔らかな質感「フェルト」について
フェルトとは、繊維を織ったり編んだりせずに、繊維同士を絡めて形成した布のことをいいます。羊毛や化学繊維でできており、柔らかな手触りが特徴です。
糸がほつれないのでハンドメイド初心者さんにも扱いやすく、手縫いのステッチで手作り感満載の可愛らしさを表現できるといった魅力があります。ただし、摩擦に弱く伸縮性がないため、縫うときには強い力を加えないように注意しましょう。
フェルトマスコットで使う「巻きかがり」のやり方
先に、フェルトマスコットを作る際、基本的な縫い方となる「巻きかがり」をご紹介します。初めての方は、手順を確認しながら練習してみてください。
やり方
- 端からスタートします。縫い合わせるフェルトの間から針を出します。
- フェルトを真上から見ます。裏側の糸を出したところと同じ位置になるよう確認し、手前のフェルトから斜めに裏側のフェルトに針を刺します。
- 糸を引くとまっすぐ縫えています。同じように、手前から奥に向かって斜めに針をさします。
- 端までいったらフェルトの間に玉結びを作って完成です。玉結びのやり方はこちら
フェルトマスコットの作り方
巻きかがりを覚えたら、フェルトを使った可愛いマスコットを作りましょう。目・鼻・口のパーツは、大きさや配置を変えると好きな表情に調整できるので、自分好みのお顔に仕上げてみてください。また、ご紹介するレシピはうさぎのマスコットですが、他にも犬や猫、くまなどにアレンジするのもおすすめです。
今回作るマスコットについて
■できあがりサイズ:縦約10cm×横約6.5cm
■所要時間:30分ほど ※人によって多少前後します
材料
- フェルト 12cm×18cm
- 刺繍糸(白) 1束
- 刺繍糸(薄茶) 1束
- 目用の糸(黒) 50cm
- ビーズ(目用) 3mm×2個
- わた 適量
※ビーズの大きさはお好みで変更可能です。
道具
- 布切りバサミ
- 糸切りバサミ
- チャコペン
- まち針
- 手縫い針
- 割りばし
作り方
- 型紙を作ります。
型紙をプリントし、型紙通りに切ります。目、鼻、口はカッターで切り抜いておきましょう。耳は好きな動物の耳をお選びください。今回はうさぎを作っていきます。印刷はこちら
※印刷には無料の会員登録が必要です。 - フェルトを裁断します。
18cmの正方形フェルトを縦半分に折り、2枚一緒にまち針でとめて裁断していきます。2枚重ねて切りにくい場合は、型紙をチャコペンで描き写して、線の通りに裁断してください。
目、鼻、口の位置をチャコペンで描き写します。
裁断ができました。
- 耳を作ります。
点線部分でたたみ、手縫い糸と手縫い針で下の端から5mm位で縫っておきます。
- 手縫い糸と手縫い針で、耳を顔に仮止めします。
チャコペンで目、鼻、口を描いた顔に、耳をまち針でとめます。耳の位置で印象が変わりますから、いろいろ試してお好みの位置を探してみてください。
耳が抜けてこないように、耳の根本が顔から1cmほど中に入るようにつけます。
- 顔の周りを縫います。
耳の後ろに顔を重ねて、まち針でとめます。
顔の周りをまきかがりステッチします。左横からスタートします。
耳の所は、顔のきわの耳に針を刺して縫います。
スタート位置より、3cm位手前で、針に糸を通したままいったん止めます。これが綿入れ口になります。
- 綿を入れます。
綿をほぐしてから細長くして、割りばしで綿入れ口から入れていきます。
しっかりと端まで綿を入れたら、綿入れ口をまち針でとめ、先ほど止めていた針で続けて、まきかがりステッチをします。
最後の1針は耳の後に出して玉結びをします。玉結びのやり方はこちら
耳の後ろに玉結びができました。
玉結びをした同じ所に針を刺し、頭の後ろから出します。
糸を引くと玉結びが中に入ります。そのまま糸を引きながらカットすると、糸の先も頭の中に入ります。玉結びのやり方はこちら
- 目をつけます。
目と同じ色の糸に変えて、脇の縫い目から目に向かって針を刺します。
目の位置で玉結びを作ります。玉結びのやり方はこちら
ビーズを通します。2、3回ビーズに通して、反対側の目に移動します。
反対側も同じようにビーズをつけます。糸の最後は顔のまきかがり縫いと同じように始末します。
- 鼻、口の始末をします。
鼻、口用の糸(薄茶)に変えて、糸は6本どりにします。脇の縫い目から鼻に向かって針を刺します。6本どりにすると針通りがきつくなるので、しっかりと押さえながらゆっくり針を引いてください。
鼻の印で玉結びをします。玉結びのやり方はこちら
鼻の下から、右の口に向かって針をさします。
口のステッチを本返し縫いでステッチします。本返し縫いのやり方はこちら
左の口の最後から鼻の下に向かって針をさします。
鼻の下から口に向かって縫い、縫った先は左の縫い目から出し、玉結びします。玉結びのやり方はこちら。糸の最後は顔のまきかがり縫いと同じように始末します。
- 完成です。
フェルトマスコットをキーホルダーにするのもおすすめ
フェルトを縫い合わせて作った動物のマスコットは、ストラップのパーツを付けてキーホルダーにするといったアレンジも楽しめます。
ポーチや定期入れ、スマホケースなどに付ければ、いつでも可愛い動物たちを眺められますよ。子どもたちの好きなマスコットを作って、通園やお出かけの用のバッグに付けてあげても可愛いですね。
フェルトの基本となる縫い方をさらにマスター
手芸を始めたばかりの初心者さんにも扱いやすいフェルトには、ご紹介した「巻きかがり」を含めて、基本の縫い方が3種類あります。初めて挑戦する方は、糸通しがしやすい太めの刺繍糸と針を使うのがおすすめです。フェルトの詳しい縫い方については、以下の記事もご確認ください。
温かみのあるフェルトマスコットを作ろう
丁寧に気持ちを込めて作ったフェルトマスコットは、愛着のある大切なものとなるはずです。フェルトの色や顔パーツの配置などを工夫して、自分だけけのオリジナルマスコットを手作りしてみませんか?
フェルトは手芸店や100円ショップなどにもさまざまなサイズ・カラーが揃っているので、材料選びにもこだわってみると楽しいですよ。