ページを開いたときに楽しい仕掛けがパッと広がる「飛び出す絵本」は、読む人の好奇心や想像力を掻き立ててくれます。立体的で動きのある描写に、子どもたちもドキドキ・ワクワクしますよね。
そこで今回は、家庭でチャレンジしてみたい飛び出す絵本の作り方をご紹介。「仕掛けは難しそう…」と思う方も多いと思いますが、ちょっとした工夫で本格的な仕掛けを作ることができますよ。キャラクターやストーリーなども一緒に考えつつ、お子さまが驚く飛び出す絵本を作ってみましょう。
基本の動きに挑戦!飛び出す仕掛けの作り方3選
飛び出す絵本には、さまざまな仕掛けがありますよね。今回は基本の仕組みとなる「バネの仕掛け」「回転の仕掛け」「引っ張って動く仕掛け」の3選を分かりやすく解説します。初心者さんでもチャレンジしやすい内容なので、ぜひ挑戦してみてください。
材料と道具
- 画用紙 ※画用紙のサイズは、175×253mmのものを使用しています。
- ハサミ
- カッター
- 鉛筆
- のり
- 両面テープ
- カッターマット
- 針
①びょんびょん揺れる「飛び出すバネの仕掛け」の作り方
可愛いイラストを描いて、ページをめくったときにピョンっと揺れて飛び出す仕掛けについてご紹介します。動物やお化けなど、面白そうなキャラクターを選んでみてください。
作り方
- まずは画用紙を1.5cm幅に2本切ります。 長さは15cm以上あればOKです。
- 切った画用紙を縦向き横向きにして、角を合わせます。
- 下になっている画用紙を、上に重なるように折ります。
- 先程と同様に、下になっている方を上に重なるように折り、同じように繰り返します。
- このように繰り返し折りたたみ、余ったところはハサミで切ります。
- これでバネパーツが作れました。
- バネの上下に両面テープを貼ります。
- 画用紙を半分に折り、片側の真ん中あたりにバネを貼ります。
- 最後に、バネに貼りたいイラストを描きます。お化けやびっくり箱、トランポリンなど、動きがあるものを選ぶと楽しいですよ。お好みで着色もしてください。
- イラストを切って、バネに貼り付ければ完成です。
- 周りも装飾すると、さらに可愛くなりますよ。
②くるくる動く「回転する仕掛け」の作り方
ジェットコースターのように、くるくると回転する仕掛けをご紹介します。観覧車やコーヒーカップなど楽しい遊園地を作ってみてもいいですね。お子さまと絵本の中で楽しい思い出を作ってみてください。
作り方
- 画用紙を半分に折り、回転させたい所に直径1cmの穴を開けます。また、別の画用紙で直径5cmほどの円を作ります。これを「軸」と呼びます。
- 穴を開けた画用紙の下に「軸」を入れて、穴の中心と「軸」の中心を合わせて穴をなぞります。
- 穴を書き写した「軸」に、写真のように線を引きます。
- 線の所だけ切れ目を入れます。
- 「軸」の上下だけを穴のサイズにあわせて折ります。
このように、穴のサイズに合わせて折りましょう。
- 折った「軸」の部分だけを、穴の下から通します。
- 穴を通ったら、折れた「軸」を開いて形を整えます。
- 軸よりひと回り大きい丸い画用紙を用意して、軸の部分に貼り付けます。このとき、のりが軸からはみ出ないように気を付けてください。
- 回転する仕掛けが出来ました。
- 裏側はこのようになっています。
- 回転する仕掛けに合わせて、装飾しましょう。
- 完成です。メッセージカードに使っても楽しい仕掛けになりますね。
くるくる回しながら、親子でストーリーを楽しむのも良いですね。
③遊び心たっぷり「引っ張って動く仕掛け」の作り方
レバーを引いたり、戻したりする動きに合わせて仕掛けが楽しく動きます。動かすアクションにお子さまも参加できるので、きっとお気に入りの仕掛けになるでしょう。
作り方
- 画用紙を以下のサイズでカットします。※ここでの長さは完成後の動かし方次第で、後ほど短く切ります。
・1.5cm幅×11cm(動くパーツ)
・3.5cm幅×17.5cm(レバー)
rino - 3.5cm幅の方を半分に折り、のりで留めます。これは引っ張るレバーとなるため、頑丈にしておきます。
- 2本を端に合わせて、重なり合う真ん中を糸で留めます。
- 玉結びで留めたら、要らない糸を切ります。
このように、糸が抜けないようにしておきましょう。
- ここで一度、仕掛けが動くか確認します。2枚の画用紙を動かすことができればOKです。
- 次に、画用紙の動かしたい位置に印を付けます。
- 動くパーツ(黄色)のみが入るサイズで、カッターで穴を開けます。(幅1.5cm、高さ1mmほど)
- 穴の下から動くパーツを通します。
- レバーを引っ張り、画用紙が動くか確認してください。
- 裏側はレバーが上下しないよう、補助を付けると安定します。
- レバーを引いて動く仕掛けに合わせて、装飾を作ります。今回はラーメンを食べる仕草にしました。このとき、動くパーツにのりを付けないように注意してください。動くパーツが長い場合は、調整してください。
お箸でラーメンを挟むよう様子を作りました。
- 仕掛けに合わせて、手のイラストを付けます。
- 食べている子のイラストを貼っても面白いですよ。
- 絵本にする場合は半分に畳むので、畳んだときに手や箸が折れないよう接着する位置を決めると良いでしょう。
- 周りに飾りを付ければ完成です。
ポップアップの仕掛けやカード作りもおすすめ
ご紹介した3つの仕掛け以外にも、ポップアップの仕掛けもおすすめです。ハサミで切り込みを入れたり、お好みの仕掛けを貼り付けたり、簡単な作り方なので挑戦しやすいですよ。
また、ご紹介した3つの仕掛けやポップアップの仕掛けは、飛び出す絵本にはもちろん、カードとして制作するのもおすすめ。お誕生日やクリスマスなどのイベントで、大切な人やお友達へのギフトカードとして贈るときっと喜ばれるでしょう。
絵本作りに欠かせないストーリー
「子どもが喜ぶ飛び出す絵本を作る」と決めたら、どんなストーリーにするかを最初に決めておくのも良いでしょう。元々存在しているストーリーを応用したり、お子さんを主役にしたり、オリジナリティ溢れるストーリーだと、より楽しめそうですね。まずは仕掛け作りに挑戦し、マスターしてからじっくりストーリーを考えてみるのもおすすめです。
飛び出す絵本で物語をより魅力的に
イラストや楽しいストーリーをもっと盛り上げてくれる飛び出す絵本は、お子さまの想像力を育むことできるので、知育にもおすすめです。引っ張ったり回したりと、触感からも刺激を受けるので、小さいお子さまもきっと楽しみながら遊んでくれるはず。
親子で仕掛け作りを楽しむのはもちろん、お誕生日や入園のプレゼントに、楽しい飛び出す絵本を作ってみるのも良いですね。愛情を込められた絵本は、とっておきの一冊になることでしょう。