チリンチリンと、涼しげな音を響かせる風鈴は、日本における夏の風物詩のひとつです。
夏の暑い日でも、風が吹くと奏でられる軽い音色を聞くだけで、気分も涼やかになりますよね。そんな風鈴をおうちで手作りできることをご存じですか?
手作りの風鈴は、お子さまとのおうち遊びや夏休みの工作にぴったりのアイテムです。今回はペットボトルや紙コップ、植木鉢を使った手作り風鈴のレシピをご紹介します。
古くから親しまれる風鈴
風鈴とは、夏に家の軒先や窓際に吊り下げる鐘鈴のことです。
風鈴の起源は中国といわれ、音の鳴り方によって物事の吉兆を占う「占風鐸(せんぷうたく)」に使用されていた「風鐸(ふうたく)」が基になったとされています。仏教とともに日本に伝来した風鐸は、魔除けとして使用されていました。
現在と同じようなガラスの風鈴となったのは江戸時代からで、このころから涼をとるための道具として定着したとされています。
夏を感じさせる、風鈴の魅力
繊細で涼しげな音色や、風で短冊が揺れている姿を見ると、涼しさを感じられますよね。また、ジワリと湿った夏の暑さのなかで風鈴の優しい音色を聞くと、心が安らぎ気持ちも落ち着いてきます。
冷房が普及した今でも、多くの人に愛され親しまれている風鈴。心を込めて手作りした風鈴は、楽しい夏の思い出になることでしょう。
①まるで本物!? 透明感が涼しげなペットボトル風鈴
ペットボトルを使えば、まるでガラスのような透明感ある風鈴を作れます。鈴を付けると、ガラス風鈴と同じように音色を楽しむこともできますよ。
使用するペットボトルは、凹凸のないタイプのものを選ぶと絵付けしやすくなるのでおすすめです。着色するペンは、水性ペンではなく、透明感がありペットボトルにも定着しやすい油性ペンやガラス絵具を使うとよいでしょう。
なお、ペットボトルは硬くつるつるしていてすべるので、切るときにケガをしやすい素材です。小さなお子さまと一緒に作るときは保護者の方が行いましょう。
▼ペットボトル風鈴について
完成サイズ:約W7×H34cm
所要時間:40~60分 ※乾燥含まず(乾燥は8時間以上)
材料と道具
材料
道具
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大きめビーズは、100円ショップなどのアクセサリーパーツセットの中にもあるので、探してみてください。
ペットボトル風鈴の作り方
作り方
- 洗ったペットボトルを飲み口の端から7〜10cmくらいの所でカットします。底側の部分も使うので残しておきましょう。
- 飲み口の根元をカットします。硬くて力が要るので、手がすべってケガをしないよう注意しましょう。
- カットできました。これが風鈴の本体になります。
- ペットボトルの底側(カットした残り)から、 直径4.5~5cmの円を切り出します。 これが、風鈴を吊るす紐のストッパーになります。
- 本体の上穴(飲み口側)から抜けないサイズか確認しましょう。
- 切り出した円の外側から中心のあたりまで、まっすぐに切り込みを入れます。
- まず紐の端に輪っかを作って結び、ビーズに輪の部分を通します。手順6.で作った切り込みに、ビーズが下、輪っかが上になるように紐を挟みます。もう1つビーズを用意し、輪の部分を通します。ペットボトルの円を、ビーズ2つで挟むイメージです。これで、風鈴を吊り下げる紐つきのストッパーができました。
- 切り込みをテープで留めて、抜けないようにしましょう。
- ストッパーの下から15cmくらいの所に短冊と鈴をつけます。短冊は折り紙やクリアファイル・ 布などを使ってお好みのサイズで作りましょう。「紙コップ風鈴」の作り方の中でも詳しく紹介しています。
- 写真のように、ストッパーと短冊の間にビーズを通して飾り付けるのもおすすめです。短冊と鈴がついたら、ストッパーを風鈴本体に下側から通します。
- 本体の下から通して吊るすと、ストッパーが引っかかり抜け落ちません。 これで風鈴の基本形が完成しました。
- いったん本体を外して、お好みでデコレーションしましょう。 今回はガラス絵の具を使いましたが、油性ペンなどで 好きな絵を描いてもいいでしょう。
- 2~3色使って全体をランダムに塗りました。
- 乾くと透明感がでて、まるでガラスのように仕上がります。
絵柄を描くのが苦手な方も、これはランダムに塗るだけなので簡単ですよ。
- ガラス絵の具などが乾いたら、あらためてストッパーを通して完成です。
一見ガラスのようですが、ペットボトルで出 来ているので割れる心配もありません。風で揺れると鈴の音色が優しく鳴りますよ。
光が当たると透明感があって可愛いです。
②こんな風鈴見たことない! 紙コップ風鈴
描いたり貼ったりなどの加工がしやすい紙コップを使った、ユニークなデザインの紙コップ風鈴。自分で柄を付けてこだわりのデザインに仕上げることはもちろん、シールやマスキングテープでデコレーションできるのも魅力です。
また、紙コップは簡単にカットできるので、コップの飲み口を切って形を変えても一味違ったデザインを楽しめます。ペットボトルの風鈴と同じく鈴を付けて、優しい音色を楽しんでくださいね。
▼紙コップ風鈴について
完成サイズ:約W7×H34cm
所要時間:30~60分
材料と道具
紙コップ風鈴の作り方
作り方
- 短冊を作ります。折り紙などをお好みの幅になるように 折ってのりで留め、余分な所は切ります。
- 短冊の上の方に紐を通せる穴を開けて紐と鈴を通します。
- 短冊から10~15cm上に、大きめのビーズを くくりつけます。
こうすることで、紙コップを通した時にビーズの位置で止まります。
- 続いて本体を作ります。 紙コップの底の中心に穴を開けます。
- 紙コップの飲み口側から、先ほど作った短 冊パーツの紐を通します。
- 通した紐先に、お好みでビーズを飾り 吊せるように輪をつくります。
- 本体はお好みに合わせてデコレーションしましょう。ペンやクレヨンで好きな絵を書いたり、シールなどを貼っても可愛いですね。
- 完成です。紙製なので加工もとても簡単です。風で揺れると鈴の音色が優しく鳴りますよ。
③優しい音色に癒される、植木鉢風鈴
小ぶりの植木鉢を使えば、奥深い質感のある本格的な風鈴を作ることができます。
使用する植木鉢は、陶器素材のものがおすすめ。陶器素材であれば、ガラスの風鈴や鈴を付けて作る風鈴とは少し違った、まろやかな音色を楽しめますよ。
また、植木鉢は元々底に穴が開いているため、吊り下げ用の紐を通す穴を開ける必要はありません。大きな加工をせずに作れることも嬉しいポイントです。
小さな陶器の植木鉢は、ホームセンターや100円ショップで手軽に購入できます。涼やかさのあるデザインを選んでみてください。
▼植木鉢風鈴について
完成サイズ:約W8×H34cm
所要時間:20~40分
材料と道具
植木鉢風鈴の作り方
作り方
- 小さめの陶器製の鉢植えを用意します。
- 鉢植えの水抜き穴より大きいビーズを用意して、穴から抜けないサイズか確認します。
- 紐にビーズをくくりつけて、穴に紐を通します。ビーズが抜けずに引っかかれば OKです。
- 通した紐先に、お好みでビーズを飾り、吊るせるように輪をつくります。
- 紐の反対側には、鉢のフチの位置にビーズがくるように、ビーズをくくりつけて留めます。
- 鉢のフチにビーズが当たることで音が鳴ります。
- 余った紐には、お好みのビーズや短冊をつけて飾りましょう。写真では陶器の雰囲気に合わせて、ハギレで短冊を作ってみました。
- 完成です。
- ペットボトルや紙コップの風鈴で使った鈴の音とは全く違い、陶器の中で音が 反響してよく響きます。 素材によっても音色が変わるので、音色の違いも楽しんでくださいね。
④インテリアにもなる、ボタニカル風鈴の作り方
食べ終わったプリンカップやゼリーカップで作る、爽やかなボタニカル風鈴です。
フェイクグリーンやドライフラワーをおしゃれに飾り付ければ、季節のインテリアとしても活用できます。お部屋のイメージに合わせてリボンやビーズモチーフなどを一緒にあしらい、自由にアレンジしてみてくださいね。
ボタニカル風鈴の作り方はこちらの記事をご参照ください。
手作り風鈴で夏を迎えよう
今回は、夏にぴったりな手作り風鈴の作り方をご紹介しました。
手作り風鈴をおうちに吊るせば、蒸し暑い夏も楽しく乗り切れそう。窓際や通路などの風通しの良い場所に置くと、風が吹くたびに奏でられる「チリン」という爽やかな音色で、夏らしさを感じられますよ。
お子さまの夏休みの工作としてもおすすめの手作り風鈴。この夏はぜひ手作り風鈴を作って、楽しい夏を過ごしてくださいね。
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