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「Tシャツヤーン」の作り方。不要なTシャツのリサイクルに

コノトガク

「Tシャツのサイズが合わなくなった」「穴が空いてしまった」「色が褪せてしまった」など、着られなくなったTシャツがクローゼットに眠っている方も多いのではないでしょうか。

部屋着として着れなくなったものの「捨てるにはもったいない」と思ってしまいます。そんなときにおすすめなのが、「Tシャツヤーン」です。

古くなったり着なくなったりしたTシャツをリサイクルして、新しいアイテムづくりに活用できます。そこで今回は、Tシャツヤーンの作り方と活用アイデアをご紹介します。

Tシャツヤーンとは?

Tシャツヤーンとは、Tシャツを細くカットして作る編み糸のことをいい、Tシャツとヤーン(糸)という言葉を掛け合わせた造語です。

編み物をしている方にとっては馴染みのある言葉なのですが、そうでない方にとってはまだまだ聞きなれない言葉かもしれません。

Tシャツヤーンはオランダ・Hoooked (フックドゥ)社の「Zpagetti( ズパゲッティ)」という製品が流行の発端となり、今ではTシャツヤーンの代名詞とも言われています。

既製品ではありますが、Tシャツやカットソーを作った時に出る裁断の余分を再利用して作られるため、とてもエコなハンドメイド素材となっています。Tシャツヤーンになることで、新たなアイテムに生まれ変わらせることができるのです。

いらないTシャツを再利用してアイテムづくりができる

Tシャツヤーンの魅力は、お店で編み糸を購入しなくても、家にある着なくなったTシャツを再利用して編み糸を作ることができる点です。

Tシャツを編み糸にリサイクルすることで、新しいハンドメイド素材として活用できるようになります。環境に優しいことはもちろん、編み物の練習をしたい方や、手軽に編み糸を手に入れたい方にもぴったりです。

また、編み糸は一般的な毛糸と比べて太めになっているため、編み目が大きく、ザクザクと編み進められるという特徴もあります。編み物を始めたばかりの方にも、編みやすくておすすめです。

Tシャツヤーン(編み糸)の作り方

Tシャツヤーン簡単に手作りできます。自宅で眠っている着なくなったTシャツで、Tシャツヤーンを手作りしてみましょう。

■今回作るTシャツヤーンについて

完成サイズ:約4m ※Tシャツの大きさによって異なります
所要時間:Tシャツの大きさによって異なる

必要な材料と道具

まずは、Tシャツヤーン作りに必要な材料・道具を紹介します。
Tシャツヤーンに出来る生地は、よく伸びるコットン素材などのニット生地です。カットした後、手で引っ張ることで端が丸くなり、Tシャツヤーン独特のフォルムになります。

生地の厚さについては、編み糸にしてからどのようなアイテムを編みたいかによって選んでみてください。柄やデザインのあるTシャツを使うと、不思議な模様になって独特の雰囲気を楽しめます。

材料

  • Tシャツ(カットソー)※今回は110サイズの子ども用Tシャツを使いました

道具

  • 布切りバサミ
  • チャコペン
  • 50cm定規

Tシャツヤーンの作り方

Tシャツヤーンにはいくつかの作り方があるのですが、その中でも簡単な方法を紹介します。

作り方

  1. 洗濯表示などのタグをカットします。残っていると編む時に邪魔になるので、ぎりぎりまでカットします。

    カットしました。
  2. 裾の始末部分(生地を折ってミシン縫いしてある部分)をカットしましょう。ステッチや生地が重なっている部分はきれいなヤーンになりにくいため、カットしておきます。

    裾をカットできました。
  3. 脇下からTシャツをカットしましょう。袖や衿ぐりなどは生地が重なるところが多く、Tシャツヤーンを作りにくいため、まずは胴の部分だけを使います。

    ちなみに短い糸にはなりますが、袖や上の身頃もステッチや生地が重なるところを避けてカットすれば、同じようにヤーンを作ることができます。
  4. カットした胴体部分を半分に折ります。写真はわかりやすいように右下をめくっていますが、カットするときは端をすべて合わせておきます。
  5. 糸の巾を決めて、畳んで「わ」になった方からカットします。
    こちらのTシャツは薄手なので3cm巾でカットしました。用途や生地の厚さ、生地の伸び方によって出来上がりが変わりますので、巾は袖部分などの余り布で試してから決めてください。

    できるだけ長い糸にするために、端まですっかり切り離さず、右の脇部分から2~3cm前のところまでカットします。
  6. カットできました。
  7. カットした胴体部分を広げます。
  8. 脇を中心にして、重ならないように生地を広げます。1本につなげてカットしていくためにカット線(印)を書きましょう。左脇は、写真のように切れ目の端同士を斜めにつなげるように線を書きます。
  9. 一方、右脇は切れ目の端同士をまっすぐつなげるように線を書きます。できたら、書いた線の通りに左右の脇をカットします。
  10. 1本のひもになりました。
  11. 手で引っ張りヤーンを丸めます。少し強めに引くときれいに丸まります。
  12. 完成しました。

Tシャツヤーンのつなげ方

ヤーンが途中で切れた場合や、袖や身頃部分を合わせて1本のヤーンを作りたい時に、縫わずにつなげる方法をご紹介します。

■所要時間:約5分

作り方

  1. 写真では、わかりやすいように左右違う色のヤーンを用意しました。つなげたいヤーンの端から1cmくらい空けて、それぞれ1cmくらいの長さの横穴を開けます。

    この横穴はヤーンを通しているうちにだんだん広がっていくため、なるべく小さめに開けると良いでしょう。
  2. 左(赤)のヤーンを右(青)の穴に入れます。
  3. 左(赤)ヤーンの穴に右(青)ヤーンの端を通します。右(青)ヤーンが長いと通すのも大変ですが、がんばって通しましょう。
  4. 両方のヤーンを左右から引っ張ります。
  5. 完成です。縫わずに1本のTシャツヤーンになりました。

    薄い生地で作ったTシャツヤーンを、ここでご紹介した方法でつなぎ合わせるとこのようになります。

Tシャツヤーンはどんな物にアレンジできる?

Tシャツヤーンを使って、さまざまなアイテムにアレンジを楽しめます。種類の異なる色々なアイテムに挑戦してみてはいかがでしょうか。

コースターやマットに

Tシャツヤーンを使った編み物を始めてみたいという方には、コースターなどの小さいものからチャレンジしてみましょう。綿や綿ポリエステルなどのTシャツを使ったTシャツヤーンは吸水性にも優れているので、コースターやマットを作るのにおすすめの素材です。

小物入れやバスケットに

Tシャツヤーンは編み糸が太くて固いので、編んだ時にしっかりとした編地になり、固定しやすいのが特徴です。そのため、小物入れやバスケットなど自立させたいアイテムにも適しており、小さめに作ればお菓子や鍵入れなど、幅広く使用できます。

Tシャツヤーンを使った小物入れの作り方については、こちらの記事もご覧ください。

小物入れの作り方を見る

ブレスレットやピアスに

Tシャツヤーンは伸縮性に優れているほか、使用するTシャツのデザインや色によって、バリエーション豊富に作れます。Tシャツヤーンをフリンジ状にしてフープピアスに取り付けたり、チェーンやビーズ、ストーンなど他の素材と組み合わせたりするのもおすすめです。簡単なものから本格的なものまで作ることができます。

ヘアバンドに

Tシャツヤーンで作るヘアバンドは、着け心地がよく吸汗性もあって、洗濯もしやすいので夏にぴったり。編み方次第でアレンジができるのも魅力的です。

Tシャツヤーンを使ったヘアバンドの作り方については、こちらの記事もご覧ください。

ヘアバンドの作り方を見る

ハギレの有効活用にもおすすめ

Tシャツヤーンは、着られなくなったTシャツやカットソーを活用でき、とてもエコな素材です。ハギレでも活用することができますので、季節の変わり目での衣替えや、大掃除の際には、いらなくなったTシャツやハギレをTシャツヤーンとして有効活用してみてはいかがでしょうか。

このレシピのデザイナー

コノトガク
コノトガク
服飾学校卒業後、パタンナー、アパレルデザイナー、ミシン講師を勤めたあと、『モノ作りの人』となる。大好きなミシンを踏みながら毎日がうるおう布コモノを製作中。instagram:@konotogaku

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ライター

Craftie Style編集部
Craftie Style編集部
アート・クラフト・ものづくりを通して、日々の暮らしの楽しさ、彩り、新たなコミュニティを生み出すこと。そのきっかけを作るためのコンテンツをお届けします。