入園入学、進級に向けて、さまざまなアイテムを新調する時期。お子さまの成長によって、好みにも変化が現れているのではないでしょうか? そこで今回は、ミシンで作る上履き入れの作り方をご紹介。裏布を付けたり、返し縫いをしっかりすることで、ハンドメイドでも丈夫な上履き入れができます。
シンプルな形で、丈夫な上履き入れ袋
今回のレシピは、アクリルテープの持ち手を付けたワンハンドバックです。上履き入れ袋としては定番の形ですが、中綴じをしているので裏布と表布がばらばらにならず、使いやすさにも考慮しています。底にはマチもつけました。
上履き入れ袋の概要
完成サイズ
縦27cm×横22cm×マチ(奥行き)6cm
所要時間
1時間ほど(個人差があります)
上履き入れ袋に必要な材料と道具
材料
- 表生地 88~110cm巾×40cm
表生地はオックスやブロードのような、しっかりとした生地をおすすめします。接着芯を貼らなくても型崩れしにくくきれいに仕上がります。 - 裏生地 88~110cm巾×40cm
裏生地は厚すぎない生地がおすすめです。シーチングやブロードでも薄手のものを選ぶと縫う時に楽になります。 - アクリルテープ 25mm巾×50cm
- 糸 60番※普通地用(今回はオレンジ色を使用)
- Dカン 25mm巾×1個
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道具
縫い代付き型紙を使った縫い方
今回のレシピは、すべて縫い代が含まれた型紙です。今回の型紙はすべて縫い代を含んだ寸法になっています。型紙の通りに裁断してください。
ほとんどの家庭用ミシンは、画像のように押さえ金の下にガイド線が付いています。縫い代の端とガイド線を合わせると、希望の縫い代幅で縫うことができます。
写真の場合、針の位置から生地の端までは1cmなので、1cmの縫い代で縫っているということになります。
分かりにくい場合や、ガイドが無い場合はマスキングテープなどでガイドをつけると良いでしょう。
上履き入れ袋の作り方
それではさっそく作ってみましょう。
作り方
- アイロン定規を作ります。
縦7cm×横30cmの厚紙に、鉛筆かシャーペンで端から4cmの所に線を描きます。寸法がわかるように、「4」と書いておきましょう。
※アイロン定規とは?
縫い代を手早く折り返す道具です。折りたい幅の線に生地の端を合わせ、折り目にアイロンをかけてください。市販品もありますが、厚紙でかんたんに作ることができます。 - 型紙を作ります。
大きめの紙に型紙を書き、型紙通りに紙を切ります。
※型紙注意点
・【 】の寸法通りに生地をカットしてください。
・縫い代込みの型紙です。
・表記のない所の縫い代は1cmです。
・○は縫い代巾です。
・数字の単位は全てcmです。
- 生地を裁断します。
生地の耳と耳を合わせて半分にたたみ、耳に平行になるよう型紙を置きます。柄に上下の向きのある生地を使う場合は、上が柄の上になるように置いて裁断してください。
布の端にあるほつれてこない部分を耳といいます。耳と平行になるのが縦になり、縦方向に生地を裁断すると伸びにくく丈夫な仕上がりになります。これを「縦地で裁断する」といいます。バックを作る際は伸びにくいように、出来上がりが縦地になるように裁断します。
生地の裁断が終わりました。
裏布も同様に裁断します。
- アクリルテープをカットします。
持ち手用アクリルテープを37cmと8cmにカットします。
- 入り口を三つ折で始末します。
上端をアイロン定規にあわせ4cm折り、アイロンをかけます。
アイロンかけた折山に生地の端を合わせて折ります。
折り線でもう1度折り、三つ折にします。
- 底を縫います。
表布の底を中表に合わせて、待ち針でとめます。
底の端から1cmで縫い合わせます。ミシンのガイド線を活用しましょう。
底が縫いあがりました。
裏布も同じように、底の端から1cmで縫い合わせます。
- 底を折り、マチを作ります。
底の端をアイロン定規にあわせて4cm折り、アイロンをかけます。
アイロンで折った入れ口は、開いてまち針で止めます。
裏布も同じように、底の端をアイロン定規にあわせて4cm折り、アイロンをかけます。
- 脇を縫います。
表布の脇から1cmで縫い合わせます。左右とも縫います。
裏布は内側に入るので、少し小さく仕立てる必要があります。裏布の脇から、縫い代を多めの1.2cmで縫い合わせます。左右とも縫います。
1.2cmが分かりにくい場合や、ガイドが無い場合はマスキングテープなどでガイドをつけてみてください。
表布と裏布の脇が縫えました。
- 裏布が飛び出てこないよう、表布と裏布を縫いとめます。
表布と裏布の底と縫い目を合わせ、マチが外側になるように重ねます。表布が少し浮きますが、そのまま待ち針でとめます。
表布は浮いています。
倒したマチは外側になるように、合わせます。
縫い代の端から5mmの所を、底から5cm縫います。
- 表に返します。
角を目打ちでしっかりと出します。
- 入り口を始末します。
袋の中に手を入れて、裏布を底から入り口までねじれないように整えて、裏布と表布の脇をあわせます。
表布の入り口の端と裏布の端を合わせます。
アイロンでクセをつけた通りに3つ折りします。
入り口をまち針で止めます。
- 持ち手ひもをつけます。
袋を開き脇を合わせて折り、入れ口の中心に印をつけます。反対側も同様に印をつけます
中心に印がつきました。
ひもの中心に印をつけます。
入れ口の中心とひもの中心を合わせて、まち針で止めます。前にしたい方に長いひもをつけるようにします。
入れ口の3つ折りの端から2~3mmを縫います。
ひも付け位置の最初と最後はしっかりと返し縫いをします。
短いひもにDカンを通します。
ひもを半分に折ります。
入り口側に倒します。
待ち針でとめます。
長いひもを半分に折ります。
待ち針でとめます。
長いひもを縫いとめます。生地の表側の端から2~3mmを縫います。短いひもも同様に縫います。
※厚い紐を縫うには
縫い針を14~16番に変えます。ひもの中心から、返し縫いで後ろの端まで縫います。それから前に進んで反対側の端まで縫います。ゆっくりと縫ってください。力がかかり、ほつれやすい部分なので、最初と最後は多めに返し縫いをしてください。 - 完成です。
布でひもを作る上履き入れ袋の作り方
バックに合うひもがない時には、バックに合わせた生地でひもを作ってみましょう。本体を無地、持ち手を柄で作るのもおしゃれです。お好みの組み合わせを探してみてください。
材料
作り方
- 型紙を作ります。
大きめの紙に型紙を書き、型紙通りに紙を切ります。持ち手は生地に直接書き込みます。
※型紙注意点
・【 】の寸法通りに生地をカットしてください。
・縫い代込みの型紙です。
・表記のない所の縫い代は1cmです。
・○は縫い代巾です。
・数字の単位は全てcmです。
- 持ち手布を裁断します。
- 接着芯も同じ大きさで裁断します。
- 持ち手布の裏側にアイロンで接着芯を貼ります。
アイロンを滑らせずに、置くように圧力をかけて布にはりつけます。接着芯の「のり」はアイロンやアイロン台に付くと取れにくいので布からはみ出さないように気を付けてください。心配な場合はハンカチなどで当て布をしてご使用ください。
接着芯を貼りました。
- 持ち手布をアイロンで折ります。
横10cm巾を縦半分に折り、5cmにします。
折り山をたたみ直して、2.5cm巾のひもになりました。
ひもの端から2~3mmを縫います。
- この後は先のレシピと同じ手順で作ります。
- 完成です。
自由な色柄の組み合わせは、手作りならでは
裏地付きなので丈夫で、直線的なシンプルデザインです。持ち手の色を変えてみたり、Dカンの色で遊んでみたり。ハンドメイドだからこそできる、お好みの組み合わせを見つけて見てください。
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