繊細な工程を積み重ねたのちに生まれる華やかな花々が私たちの目を引きつけてやまない「つまみ細工」。一見すると作るのは難しそうだと感じるかもしれませんが、基本の技を覚えて練習すれば、可愛いお花をつくることができます。この記事では、初心者さんが知っておきたいつまみ細工の基本的な技と、その技を使って作れるレシピをご紹介します。
つまみ細工とは?
つまみ細工は、江戸時代中期頃から伝わる日本の伝統工芸です。小さく切った布をつまんでおりたたみ、お花や鳥などをモチーフにした作品が多く作られています。成人式などで見かける振り袖姿の女性や、舞妓さんの髪飾りとして見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
つまみ細工に必要な材料と道具
つまみ細工に必要な材料と道具ご紹介します。つまみ細工専用の道具でなくても、自宅にあるもので代用もできるので揃えてみましょう。手芸屋さんや100円ショップなどでも購入できます。
つまみ細工用の布
つまみ細工には正方形の小さな布を使用します。素材は綿ローン、コットンブロード、ちりめんなど、扱いやすい薄手のものがおすすめ。柄入りの生地でも作れますが、はじめての場合折り目の位置を決めるのが難しいことがあるため、初心者の方は無地のものが作りやすいです。
また、ひとつの作品で何枚もの正方形が必要になるため、あらかじめカットされているつまみ細工用の布だと布を切る手間が省けます。Crafte Homeでは、使いやすい3色の専用生地を販売しています。
ピンセット
布を折ったり、形を作ったり、貼り付けたり、つまみ細工の色々な作業で必要になるピンセットです。先端が細く、フラットになっているものがつまみ細工に最適です。
接着剤
つまみ細工のパーツをつける際に必要な接着剤です。木工用、手芸用、布用などが使えます。速乾タイプで乾いたあとに固くなったり白くなったりしないものがおすすめです。
ピン土台やブローチなどお好みのパーツ
作ったつまみ細工をヘアピンにしたり、ブローチにしたりする場合は、パーツも準備しておきましょう。より立体的に仕上げる場合は土台があると便利です。必要に応じて平やっとこやペンチなどの道具も用意します。
下敷きやPPシート
接着剤を出したり、細かいパーツなどを置いておく下敷きやPPシート、クリアファイルなどがあると便利です。
つまみ細工の基本「丸つまみ」と「剣つまみ」
つまみ細工で作品を作る上で、もっとも基本の技が「丸つまみ」と「剣つまみ」。「丸つまみ」は丸みをもった形をしており、お花の花弁によく使われます。一方、「剣つまみ」はその名の通り、剣のように鋭い形をしており、葉っぱなどを作る時に使われることが多いです。
それでは、「丸つまみ」「剣つまみ」の作り方を見ていきましょう。
丸つまみの作り方
作り方
- 正方形の布を対角線で二つ折りにし、三角形を作ります。さらに二つ折りにします。
- ピラピラする方(写真下部)を下にしてピンセットで挟みます。下から上に向かって角を持ち上げ、それぞれを二つ折りにします。
- 頂点を含め、3つの角が集まった部分をボンドで接着して固定します。ボンドはできるだけ少なく付けるのが、きれいに仕上げるコツです。
真ん中の山折を手前に返すように、裏から押し広げたり、丸みを持たせるなどをして、形を整えます。これで丸つまみは完成です。
剣つまみの作り方
作り方
- 正方形の布を対角線上で二つ折りにし、三角形を作ります。さらに二つ折りにします。
- ヒラヒラする方(写真下部)を下にして布の中心をピンセットで挟みます。
- ピンセットで挟んだ上下の布の角どうしを合わせるようにして二つ折りにします。
3つの角が集まった部分にボンドをつけ、固定します。この時、ボンドをできるだけ少量に抑えるのがきれいに作るコツです。
- 作った花びら(写真左)を、ボンドをつけた角の角度が1/2になるようにハサミでカットします(写真右)。これを「端切り」といいます。これで剣つまみは完成です。
つまみ細工の作り方レシピを紹介
ご紹介した「丸つまみ」と「剣つまみ」で早速アクセサリーを作ってみませんか?四季折々のお花のレシピがあるので、お好きなお花を作ってみてくださいね。
つまみ細工のピアスの作り方 浴衣にもぴったりのアクセサリー
浴衣にピッタリの和テイストのピアスになります。こちらは「丸つまみ」だけで作れる、つまみ細工初心者の方におすすめのレシピです。お手持ちの浴衣とつまみ細工の布をあわせて、コーディネートしてみてくださいね。
つまみ細工の「ひまわり」で作る、夏のブローチ
暑い夏にピッタリ!丸つまみで作るひまわりのブローチです。胸元はもちろん、かごバッグやトートバッグにつけてもいいですね。つまみ細工の技の以外に「フレンチノットスティッチ」という刺繍の技を使ってひまわりの種を表現しています。
新年を彩る つまみ細工のお正月飾り
和のしつらいにも和の装いにも活かせるつまみ細工の魅力に着目し、2wayスタイルにデザインされたお正月飾りです。ミニ門松としてお部屋に飾った後は、髪飾りや帯飾りとして楽しめる一品に。キットには紙のレシピがついているのでわかりやすく、初心者の方にもおすすめです。
つまみ細工で作る『椿のかんざし』の作り方
お正月のような寒い冬の季節におすすめしたいのが「椿のかんざし」。初詣の際に着物で出かける時や七五三の時に使える髪飾りです。「丸つまみ」を3段に重ねているので、とても立体感があります。アクセサリーパーツをヘアゴムに変えれば、お子さんにも使いやすい髪飾りになります。
つまみ細工の『さがり』の作り方。かんざしをより華やかに!
つまみ細工をあでやかに彩る枝垂れ咲きの「さがり」。日本髪や晴れ着姿に合わせたかんざしなどで目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。こちらは「椿のかんざし」と一緒に使っていただくことができるアイテムです。
剣つまみの菊の作り方。ブローチ&ヘアアクセサリーに。
「剣つまみ」で菊のお花を作るレシピです。初めて「剣つまみ」にチャレンジする方におすすめしたい内容となっています。使っているアクセサリーパーツは「2wayピン」といって、ブローチにもヘアアクセサリーにもなる、幅広い使い方ができるもの。ぜひ使ってみてくださいね。
つまみ細工の桜ブローチの作り方
卒業式や入学など、春先に使いたくなる「桜のコサージュ」です。桜の作り方は今までの「丸つまみ」「剣つまみ」をちょっと応用したやり方で作っています。少しレベルアップしたものを作りたい!と思った時にチャレンジしてみてくださいね。
便利なキットでつまみ細工に挑戦しよう!
布やピンセット、作り方のレシピなど、つまみ細工づくりに挑戦するためにはいろいろな準備が必要です。キットなら、必要な道具や作り方が揃っていたり、布がはじめからカットしていたり、届いたらすぐに制作できます。初心者の方でも安心なCraftie Homeのキットで、素敵な作品を作ってみましょう♪
つまみ細工をワークショップで学ぼう!
一人で作るのは難しい……! まずは体験してみたい! と感じたら、Craftieでワークショップを探してみませんか。専門家によるクラフト体験のワークショップが見つけられます。初心者の方、気軽にものづくりにチャレンジしてみたい方にもおすすめです!