「つまみ細工は和装や和柄に合わせるもの」と思っていませんか?素材や色柄を工夫すれば、つまみ細工を使って洋服やナチュラルな装いにも合わせやすいアクセサリーを手作りできます。
今回は、コットンリネンを使って、夏らしいひまわりのモチーフでナチュラルシックな雰囲気のブローチを仕上げます。
つまみ細工で四季折々のアクセサリーを
つまみ細工は、基本的に布だけを折り畳んだりつまんだりしながら立体的な形を作っていくハンドメイド手法。実は、江戸時代から続く伝統工芸でもあります。主にモチーフになるのは、四季折々の「花」。素材や色柄はもちろんですが、どんな花をモチーフにするかによって、季節感たっぷりのアクセサリーを作ることができます。
つまみ細工で作るひまわりのブローチの作り方
それではさっそく、つまみ細工でひまわりのブローチを作ってみましょう。
布にはコットンリネンを使用し、扱いやすくナチュラルシックな雰囲気に仕上げています。
材料
- 山吹色の布 4cm角×14枚、8cm角×1枚
- 茶色の布 直径約4cmの円形 1枚
- 葉のパーツ(造花の葉など)1枚
- ブローチピン(直径3cmの台つき)1個
- 刺繍糸(茶色) 1かせ
道具
- ピンセット
- 速乾ボンド
- クリアファイル
- ハサミ
- 刺繍針
作り方
- まず最初に、花びらのパーツとなる「丸つまみ」を作ります。1.5cm角の布を対角線で二つ折りにし、三角形を作ります。さらに二つ折りにします。
- ピラピラする方(写真下部)を下にしてピンセットで挟みます。下から上に向かって角を持ち上げ、それぞれを二つ折りにします。
- 頂点を含め、3つの角が集まった部分をボンドで接着して固定します。ボンドはできるだけ少なく付けるのが、きれいに仕上げるコツです。
- 真ん中の山折を手前に返すように、裏から押し広げたり、丸みを持たせるなどをして、花びらの形に整えていきます。
- 同じように、丸つまみの花びらパーツを合計14個作ります。
- 花びらパーツの高さが半分になるよう、ボンドで固定した部分からハサミを入れてカットします。これを「端切り」といいます。
奥が端切りをする前、手前が端切り後のパーツです。
- ボンドで固定した部分の反対側(丸く整えた部分)を指でつまみ、ひまわりの花びらのように軽くとがらせます。14個のパーツすべてに端切りをし、つまんでとがらせてください。
- ここからは花びらを組み立てていきます。まず、クリアファイルにボンドを薄く塗り、8cm角の布を張り付けます。貼り付けた布の上に、花びらパーツを14個バランスよく並べ、ボンドで接着します。
- ボンドが乾いたら8cm角の布ごと全体をクリアファイルからはがし、花を正面から見た時に、8cm角の布が見えないように、余分な布を切り落とします。
- 茶色の布の中央に、直径2cmの円を点描するようなイメージでフレンチノットステッチ(やり方がわからない場合は、下のステップをみてください。)を刺していきます。ひまわりの種のようにびっしりと刺し終わったら、布端から5mm内側をぐるりとなみ縫いします。
- 綿と厚紙を包むようにして裏面を引き絞り、表へ返します。
- ひまわりの花の中心に、種をボンドで接着します。
- 裏側に、葉のパーツを挟みながらブローチピンを接着します。台からボンドがはみ出ないよう、特に外側はボンドを薄めに塗りましょう。
- 乾燥したら完成です!
フレンチノットステッチの刺し方
- 刺繍針に糸を通し、布の裏から表へ針先を出して引き抜きます。次に、布の上に針を寝かせて糸を3回巻き付けます(写真では茶色のステッチが見やすいように黄色の布に刺しています)。
- 1で針を出したすぐそばの位置に針先を刺します。
- かけた糸を整えながら今度は表から裏へ針を引き抜きます。
パーツを変えて、ピアスやヘアアクセサリーにアレンジ
今回は出来上がったひまわりを台つきのブローチピンに付けましたが、もっと小さいサイズで作ってピアスやヘアピン、ヘアゴムに仕立ててもOK。
大小いくつも作って並べ、コサージュやバレッタにしたりするのもおすすめです。
素材を変えれば浴衣に合うつまみ細工に
また、コットンリネンの代わりに昔ながらのちりめん生地で作れば、浴衣に合わせるのにもピッタリ。
アクセサリー以外にも、フレームに飾り付けたり、キーホルダーやストラップに仕立てたりと、アイデア次第で楽しみ方はさまざま。ぜひ、自分だけのつまみ細工の楽しみ方を見つけてみてくださいね。