木枠を使って作成できる織物、ウィービングタペストリー。家事や育児の合間にも気軽に楽しめることからクラフト好きの中で話題になっています。
お部屋に飾るタペストリーやウォールハンギングなど、オリジナルのアイテムを作ることができるのも魅力のひとつです。
ウィービングは以前ご紹介した毛糸や羊毛以外にも、裂き布やコットン、麻などヒモ状であればなんでも織ることができます。今回は、春から夏にかけてのウィービングタペストリー作りにおすすめの素材をピックアップしてみました。
ナチュラルテイストのコットンは、春夏シーズンに欠かせない素材
あたたかい季節に欠かせないのが、サラッとした質感が出せる『コットン』です。毛糸のように毛羽立ちがなく、かつ丈夫なのでウィービングには欠かせません。
太いロープのようなゴワっとした素材を使えば、ボーホースタイルのかっこいいタペストリーを作ることもできます。(ボーホースタイルとは、エスニックやエキゾチックな雰囲気とモダンで都会的な要素をかけ合わせたスタイルです。)
コットン糸の色々な種類と、扱う時のコツ
コットンは毛糸に比べて伸縮性がないので、織る時はきつく引っ張りすぎないように注意が必要です。細めのものであれば手芸用の夏糸、太いものは数十本の細い糸が緩く撚られた『片撚り糸(かたよりいと)』も使えます。
変化を出したい時は丸いポンポンのついた花スラブ糸もオススメです。
毛糸では出せない色のバリエーションの豊富さもコットンの魅力のひとつです。淡い色の草木染めコットンでタペストリーを作れば、お部屋がナチュラルな雰囲気になりますよ。
涼しい雰囲気が出せる麻素材
麻素材は少し取り入れるだけで、涼しげな雰囲気を演出してくれます。麻には衣服によく使われる『リネン』やバッグに使われる丈夫な『ジュート』など、いくつか種類があります。
一般的に手芸糸として売られている麻糸はツルッとしたリネン素材のものが多いです。リネンは少し光沢があるので、他の素材と合わせて使うと良さが引き立ちます。
作業用の麻紐として販売されているものはゴワゴワっとしたジュートです。ジュートは硬いので、よこ糸として織ると糸と糸の間に隙間が生まれます。これを利用してできた透かしは涼しげな雰囲気で、夏の飾りにぴったりです。
麻よりも柔らかいケナフ
他にも、麻に似せて作られた『ケナフ』という素材もあります。ケナフはジュートよりも少し柔らかく、色が薄いのが特徴です。太めのジュートやケナフを1本平織りで入れると作品に強弱が生まれてかっこよくなります。
エコアンダリヤやSASAWASHIなど特殊素材も
また夏用糸としてハマナカ社が開発した『エコアンダリヤ』というラフィア風のテープヤーンや、ダルマの『SASAWASHI』という和紙で作られた機能性糸など、特殊な素材も増えてきています。
ドライフラワーなど自然の植物をアクセントに
以前お花屋さんで作品展をしたことをきっかけに、ドライフラワーとウィービングとの相性がいいと発見しました。茎の部分が丈夫であれば、他の素材と同じように織り込むことができます。
繊細なものであればタペストリーが完成した後で、上から縫い付けることも可能です。額縁やフォトフレームを織り機にして作れば、そのまま絵のように飾ることもできます。
コットンや麻で作ったタペストリーに華やかさをプラスするのにドライフラワーはぴったり。冬の間に飾っていたリースの一部を素材として使ってみてもいいですね。
ウッドビーズや貝殻で仕上げのデコレーション
タペストリーの仕上げにビーズや貝殻を飾ると、より夏らしいデザインに。大きめのウッドビーズを使うと存在感が際立ちます。フリンジの根元の部分にビーズを並べても良いですね。
ビーズはよこ糸に通しながら織ることもできますが、後から縫い付けることでより簡単にデコレーションできます。
貝殻は穴が開いていないものであれば、木工用ボンドやグルーガンを使ってしっかり固定すればOKです。季節によって飾りを変えたい場合は、貝殻をピンにつけて取り外しできるようにしておくことで差し替えができます。
季節によって玄関前に飾るタペストリーを作り替えている方もいますので、たとえば春はドライフラワー、夏は貝殻、秋は木の実、冬はコットンフラワーや毛糸のポンポンというようにシーズン毎に飾りでアレンジしても良いですね。
季節に合ったウィービングタペストリーを作って、インテリアも衣替えしましょう!
織物の作り方をワークショップで学ぼう!
一人で作るのは難しい……! まずは体験してみたい! と感じたら、Craftieでワークショップを探してみませんか。専門家によるクラフト体験のワークショップが見つけられます。初心者の方、気軽にものづくりにチャレンジしてみたい方にもおすすめです。