赤ちゃんをやさしく包み込むおくるみ。おでかけの時には、おむつ替えやお着替え用のシートとしても活躍します。
生まれてからすぐに使えるアイテムなので、妊娠中や出産後に手作りするママも多いのではないでしょうか。おくるみは、基本的に直線で縫うだけでOKなので、ハンドメイドの経験が少ない方でも安心です。
今回は、おくるみ作りにぴったりの素材や作り方などをご紹介します。
おくるみ作りは素材選びにこだわって
新生児を包むおくるみは、素材選びも大切です。デリケートな赤ちゃんのお肌にも安心な素材を選びましょう。
厚みのあるタオル生地はバスポンチョとしても最適
タオル生地でおくるみを作れば、お風呂上りに使えるバスポンチョとして活躍します。ふわふわとやわらかく、厚みのあるタオル生地を使うのがおすすめ。
大人と比べて赤ちゃんのお肌は柔らかいので、手触りのよいコットンなどの素材を選びましょう。正方形のタオルは、小さな赤ちゃんのからだを包みやすくなります。
ガーゼ生地は吸水性抜群
汗かきな赤ちゃんには、ガーゼ生地のおくるみが重宝します。ガーゼ生地は吸水性抜群で、肌になじみやすく、既製品のおくるみにも用いられることが多い素材です。
通気性もよく、ムレを起こしにくいことも特徴。夏場のおくるみとしてもおすすめです。洗濯してもすぐに乾きやすいのは、ママとしても嬉しいところですね。お店で生地を探す時は、ダブルガーゼやトリプルガーゼを見つけてください。
肌にやさしいオーガニックコットン
生まれたばかりの赤ちゃんに使うおくるみには、赤ちゃんのお肌にやさしい素材を選びたいですよね。
オーガニックコットンは、赤ちゃんの肌着などにもよく用いられている素材です。無農薬で栽培されたコットン(綿花)を使用しているため、肌にやさしいとされています。化学繊維を含まないので、肌のデリケートな赤ちゃんにおすすめの素材です。
また、ふわふわと弾力性があり、肌触りも柔らかいため、やさしく赤ちゃんをホールドしてくれます。
作る前には「水通し」をしよう
綿や絹などの天然繊維の生地は、制作前に水通しをすることが大切です。今回使用するガーゼ生地も洗濯すると縮んでしまうことがあるので、作る前に水通ししておくとで、完成後の洗濯での縮みをふせぎます。水通しをする際は、水通しは洗濯機でも手洗いでもどちらでもOKです。
今回作るおくるみについて
今回は、型紙なしで作るフード付きおくるみのレシピを紹介します。フード付きおくるみは、赤ちゃんの頭もふんわり包み込んでくれるので防寒対策にもぴったりです。
表生地には、張りのあるキルティング生地を選びました。綿が挟んであるので、赤ちゃんを優しく包むことができます。赤ちゃんが触れる裏地には、肌触りの良いタオル生地を。ほかにも、ガーゼのような優しい生地がおすすめです。
■完成サイズ:80cm×80cm
■所要時間:40分 ※人によって多少前後します
フード付きおくるみの材料と道具
■材料
材料
- 表布 88~110cm巾×1.2m
- 裏布 88~110cm巾×1.2m
- 糸 60番 ※普通地用
■道具
道具
- 布切りバサミ
- 糸切りバサミ
- チャコペン
- まち針
- メジャー
- 直径20cmのお皿
- ミシン
(ミシンを持っていない方はおすすめミシンの記事も見てみてください。) - ミシン針14~16番(中肉厚地用)
フード付きおくるみの作り方
作り方
- 表生地を裁断します。
キルティング生地をおくるみ本体布、縦82cm×横82cmの四角を1枚裁断します。フード用に、2辺が30cmの二等辺三角形の1枚裁断します。
- 裏生地を裁断します。
表生地も同様に、本体布は縦82cm×横82cmの四角を1枚、フード布は2辺が30cmの二等辺三角形を1枚裁断します。
- フードを作ります。
表生地と裏生地を中表に合わせて、フード入口を1cmで縫い合わせます。
フードの入口を縫い合わせると、このようになります。
- フード入り口にアイロンをかけて、表に返します。
- 表に返しました。入れ口の端から5mmのところを縫います。
- 入れ口の端が縫えました。左右の端からはみ出した縫い代を、フードに合わせてカットします。
- 縫い代をカットしたら、フードの部分は完成です。
- 次に、本体部分を作成します。
本体(表・裏生地)の四つ角を丸くカットします。本体の角にお皿をあてて、チャコペンでカーブを書きます。
- チャコペンでカーブを書いたら、線の通りにカットします。フード、裏生地も同様に角をカットします。
- 四つ角がすべてカーブにカットできました。
- フードを仮止めします。
本体表生地の上に、表生地側を下にして(中表)、フードを重ねます。端から5mmくらいの所を縫い、仮止めします。この時、ミシンの縫い目の設定は大きくしておきましょう。
※縫い目を大きくする事で、生地が重なっている場合でもずれにくいのです。本縫いをした後に、仮止めのステッチが見えた場合でも、ほどきやすいので、縫い目を大きくして仮縫いします。 - 本体の表生地にフードを仮止めできました。
- 本体の表生地と裏生地を中表に合わせて、周りを縫います。
表布を中表に合わせて待ち針で留めます。右横脇の中心に、返し口20cmを残して、周りを1cmで縫います。
- 周りが縫えたら、返し口から表に返します。
- 表に返したら、返し口を手でまつり縫いをします。まつり縫いの詳しい方法は、こちらをご確認ください。
- 本体の周りに、端から1cmのステッチをかけます。フードの付け止まりからスタートして、反対側のフード付け止まりまで縫います。フード部分にはステッチを入れません。
- フード付け止まりから、1cm進みます。
- 1cmの所から回転して、端を縫っていきます。反対側のフードのつけ止まりも同様に縫います。
- 端のステッチが縫えました。
- これで完成です。
耳付きデザインは赤ちゃんの可愛さがさらにアップ
おくるみのフードに耳を付ければ、着ぐるみ風になって赤ちゃんのかわいさがアップします。アレンジといっても、フード部分に「耳」をつけるだけのほんのひと手間。印刷できる型紙を使うと、丸い耳でくま風のおくるみができあがります。耳にリボンをつけたり、素材をかえてみたりと、アイデア次第でいろいろな工夫ができそうです。
材料
耳用生地
- 表布 縦10cm×横24cm
- 裏布 縦10cm×横24cm
道具
- 布切りバサミ
- 糸切りバサミ
- チャコペン
- まち針
- メジャー
- ミシン
- ミシン針14~16番(中肉厚地用)
作り方
- 型紙を作ります。以下の型紙を印刷し、型紙に書いてある5cmのラインを測ります。ラインが5cmであれば、正確なサイズに印刷できています。5cmにならない場合、拡大or縮小して5cmになるよう合わせください。
※型紙注意点
・実物大の型紙です。
・実線は出来上がり線です。
・縫い代込みの型紙です。
・外側の点線がカットする線です。線の通りにカットしてお使い下さい。 - 生地を裁断します。
表生地、裏生地それぞれ2枚ずつ耳のパーツをカットします。
- 耳のパーツがカットできました。
- 表生地、裏生地を中表に合わせて、周りを1cmで縫います。(右側はわかりやすいようにめくっていますが、縫う時は、端を合わせて留めて下さい。)
- 周りが縫えました。
- 縫い代を5mmくらい残し、カットします。カットすることで表に返した時にカーブがきれいに出ます。
- 裏生地の中心に線を引きます。そこから左右に2cmずつ、タック線を書きます。タックの長さも2cmです。
- タック線同士を合わせて、待ち針で留めます。端から2cmの長さで縫います。
- タックが縫えました。
- 表に返します。
- フードに耳を仮止めします。
フード入り口から11cmの位置に、耳の裏生地を下にして仮止めします。
耳の位置はお好みで、変えてOKです。
- この後は『フード付きおくるみの作り方 工程5』に続きます。
耳をおくるみに縫い付けて、完成しました。
オリジナルの刺繍で特別感をプラス
もっとオリジナル感を出したいなら、おくるみの表側に刺繍をするのもおすすめ。赤ちゃんの名前やイニシャル、可愛らしい柄などを入れるとよいでしょう。
例えば名前を刺繍すると、より愛着が湧くはずです。赤ちゃんが成長しても残しておきたくなるような、思い出のグッズになるでしょう。
刺繍の方法を知りたい方は、こちらもチェックしてみてください。
おやすみやお出かけのおくるみを手作りで
おくるみは赤ちゃんを包んで抱っこしたり、ブランケット代わりにもなるベビーアイテムの定番です。おむつ替えやお着替え用のシートなど、おでかけのときにも大活躍しますよ。
また、タオル生地でバスポンチョに、大きめサイズで授乳ケープやプレイマットになど、素材やデザインによってさまざまなシーンで活用できます。生まれたばかりの赤ちゃんのために、心のこもったおくるみを手作りしてみませんか?
おくるみ作りは直線縫いがベースなので、ハンドメイド初心者のママでも挑戦しやすいアイテムです。今回はミシンで縫いましたが、手縫いでも作れるので、ぜひチャレンジしてみてください。