カルトナージュにはどのような道具と材料がいるのでしょうか。カルトナージュをこれから始めたいという方はぜひ本稿を参考にして、必要なアイテムをそろえてみてください。
基本的な道具と材料
カルトナージュの基本的な作り方では以下の道具と材料が必要になります。
<道具>
- 布切りはさみ
- カッターナイフ
- カッターマット
- 定規
- ボンド
- 刷毛
- ヘラ
- 製図用の筆記用具
- 水張りテープ(片面に乾いたのりの付いたテープで、切手を貼る時の要領で使用します。)
<材料>
- 厚紙(カルトン)
- 布生地(または貼り付け用の紙)
- ケント紙
<デコレーション用の材料>
- 必要に応じてリボン、レース、金具など
作り方の大まかなステップと、道具・材料の使い方
1.まずは箱を作ります
基本的なカルトナージュは、作りたい箱の設計図を描き、サイズ通りに厚紙(カルトン)を切り出して箱を作るところから始めます。切り出した厚紙をボンドで貼り付けながら組み立て、水張りテープで補強したら、箱の完成です。箱は、空いたチョコレートの箱や牛乳パックなどの既成のものを利用することも可能です。
2.布を貼りつけます
箱が準備できたら、あらかじめサイズを測って切り出しておいた布を、ボンドで箱の外周面に貼り付けていきます。内周面と外側の底部分は、各面用に切り出したケント紙に布を貼ったものを、それぞれの面に貼り付けます。綺麗な箱を作るためには各工程にコツがありますので、詳しく知りたい方は、体験教室やワークショップなどに参加してみましょう。
3.デコレーションをします
全面に布を貼り終えたら、お好みでリボンやレースなどでデコレーションを行い、全体の見た目を整えます。蓋や引き出し付きの箱に取手に金具をつけたい場合などは、布を貼る前に金具を取り付ける必要があるので注意しましょう。
ボックスは既成のものでもOK
前述の通り、カルトナージュで紙や布を貼り付けるための箱は、基本的には自分で切り出した厚紙をボンドで接着してオリジナルのボックスを作りますが、例えばお菓子やジュエリーなどの商品パッケージを再利用することもできます。
ただ、仕切りの多い箱などは布貼りが難しいので、最初はなるべくシンプルな箱を選ぶと良いでしょう。日常生活の中で丈夫で良い大きさの箱を見つけたら、ぜひ取っておきましょう!
カルトナージュの手順の中でも、製図から厚紙を切り出して接着して箱を作る部分は腕が問われるので、初めは既成の箱を利用して布貼りをマスターし、慣れてきたらオリジナルの箱作成にチャレンジするのも良いですね。
厚紙の選び方について
厚紙はカルトン、またはグレー台紙とも呼ばれる2.0mm厚の材料を使うのが一般的です。とはいえ、ある程度の厚みを持つ紙ならば代用ができるため、色紙や牛乳パックを使ってカルトナージュを作ることもできます。使う厚紙の厚さで、箱の強度が変わってきますので、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
→厚紙の選び方と代用できる紙について
紙または布などの生地選び
カルトナージュのボックスにはりつける布の生地はクロスとも呼ばれています。全体の印象を決定するため、布選びはとても重要です。
→布の選び方について
布や紙は商品として売られているものを購入して使うこともできますし、自宅にある余ったハギレを使うこともできます。着られなくなった洋服を切り抜いてカルトナージュに使っても、また違った味わいが出てきておしゃれです。
貼り付ける紙や布に思いっきりこだわりたい方は、専門店のカタログから探してみましょう。フランス製など舶来の生地を使用すれば西洋のおしゃれで優雅な雰囲気を纏わせることができます。
スターターキットを使うのも便利
道具や材料を一から揃える時間がない方や、まず一度試してみたいという方は、スターターキットを使うと便利です。スターターキットにはカルトナージュ作りに必要な道具と材料が揃っています。
また、厚紙や貼り付ける紙があらかじめ切り分けられているものもあるのが嬉しいポイントです。そのまま組み立てが出来るので、布を貼り付ければお手軽にカルトナージュ作品が完成します。カルトナージュに初めて興味を持った方はこのようなキットを使って感覚を掴んでみるのも良いですね。
その他、「手作りの作品をプレゼントしたいけれど手先が不器用で自信がない…」という方にもキットが役立ちます。カードケースやブックカバーなど日用品を作るキットも販売されているため、プレゼントされて嬉しい品物を簡単に作ることができます。
必要に応じて少しずつ買い揃えていこう
今回紹介した道具と材料はカルトナージュの中では基本的なものです。カルトナージュにはさまざまな作り方やコツがあり、必要となる材料や道具も作り方ごとに異なってきます。基本的な作り方で物足りなくなった、あるいは心惹かれる作り方に出会えたなら新しい作り方を試してみましょう。また、少しでも使えそうだと思った材料は積極的に試してみましょう。
試行錯誤は大変ですが、とても楽しい作業です。扱える道具が増えて上達していくと、カルトナージュはさらなる楽しみを提供してくれるでしょう。