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古着物をインテリアやリアルクローズへ―オランダで活動するデザイナーRosaさん

オランダのデザイン発信都市アイントホーフェンの中でもクラフト性の高いショップが集まる場所Urban Shopperの中に、日本人の目を引く和柄のスカートやランプシェードが並ぶショップ”Re-Creare”があります。

このお店のオーナーはデザイナーのRosaさん。店に並ぶ洋服やランプシェードは、日本で買い付けた古着物を使ったRosaさんハンドメイドの作品たちです。

Rosa Aray Hamada

なぜオランダで着物を使った洋服やランプシェードを作ろうと思ったのでしょうか?Rosaさんと日本のテキスタイルとの関わり、そしてオランダ人がRosaさんの洋服に求めているものなどについて、お話を伺いました。

テキスタイルが幼少期から身近な存在だった

Rosaさんは南米ペルーの出身。先祖は日本からペルーに移住した日系人でもあります。実家がテキスタイルショップだったため、小さい頃から布や手芸用品が身近な存在でした。祖母や叔母など裁縫好きな親戚が周りにいたため、服作りにも親しみを持っていたそう。

本当はテキスタイルデザインを学びたかったそうですが、ペルーには学ぶ場所がなかったためグラフィックデザインの道へ進み、グラフィックデザイナーとして働き、学校でも教えていました。

日本への留学で着物の美しさに魅せられる

そしてJICAのスカラシッププログラムで1年間日本に留学。テキスタイルとしての日本の着物の美しさに魅せられます。

Rosaさんが着物に惹かれる理由を尋ねると「絵柄や生地の素材感も好きだけれど、一番はテキスタイルに立体感があるところ。織りや絞りによってデザインに深みが加わっているのが本当に素晴らしい」とのこと。

その後、結婚をきっかけにオランダへ移住。オランダでは気に入るウェディングドレスが見つからなかったため、自分で作ろうと日本から着物を仕入れたそうです。どんなドレスを作ったんですか?と尋ねると「実は、着物があまりにもきれいで、切るのがもったいなくなってしまって。結局ウェディングドレスにはしなかったの」。

一念発起して着物アレンジの店をオープン

Rosaさんの転機となったのは約5年前。大きな病気をして手術をしたことをきっかけに、本当に自分の好きなことに挑戦しようと決意。ちょうどそのタイミングで、現在の店舗のあるUrban Shopperのテナント募集を見かけたそうです。

Urban Shopperはオランダを代表する電機メーカー・フィリップスの工場跡地にある施設で、小規模のデザインショップ向けに割安な家賃で場所を提供しています。

このUrban Shoppersのテナント審査のために、Rosaさんは初めて着物を使った洋服6点、帯を加工したランプ10点を作り提出。無事に審査を通り、着物を使った服飾雑貨の店をオープンすることになったのです。

Rosa Aray Hamada

着物をオランダ人のリアルクローズに

日本の古着物を使ったRosaさんの作品の中でも、オランダ人に特に人気なのはボレロとスカートだといいます。

着物の柄が両端に来るようにデザインされたボレロは、ショールとしても使えて合理性を重んじるオランダ人に好評なのだそう。

スカートには着物の柄がワンポイントにあしらわれたり、格子柄などシンプルな柄が使われています。

服作りのこだわりを尋ねると「日本人の持つミニマリスティックな感覚が好き。もし日本に住んだ経験が無かったら、着物の華やかな柄に影響されて、もっとデコラティブな作品を作っていたと思う。日本に行って学んだシンプルさを洋服に取り込むようにしています」と話してくれました。

オランダ人女性の自立的で強いキャラクターに合う洋服を

もうひとつのRosaさんのこだわりは、「オランダ人女性のキャラクターに合ったテイストのデザインを目指す」ということ。

「オランダ人女性は強くて自立的。そして実用性を重要視する。そのキャラクターとニーズにあったデザインになるように心がけています」

こちらはRosaさんの洋服のファンである女性のためにオーダーメイドで作ったドレス。着物の裾と袖の部分の柄を上半身にあしらっています。

Rosa Aray Hamada

Rosaさんの作った服を購入するオランダ人は、特別な日に着る服としてではなく、普段着として生活に取り入れているそう。「たとえばオフィスに着ていく時には、無地のシャツに着物柄のスカートを合わせたりしている。手持ちの服と合わせやすく、かつ個性も出せるようなスタイルに仕上げています」

作品作りに使う着物は、すべて日本の古着物。年に一度は日本に行き、リサイクルショップや蚤の市を周って買い付けたり、日本にいる友人や知り合いから譲り受けたりしているそう。

「日本の着物は本当に美しいので、洋服に仕立て直すために着物にハサミを入れるのは勇気が要ります。今でも最初にハサミを入れる時には、毎回30分以上躊躇してしまうのよ」と話すRosaさん。日本の着物を心から愛する彼女が作る、オランダ人のためのリアルクローズ。これからどんな作品が生み出されていくのか楽しみです。

ショップ情報

Re-Creare

住所:
Urban Shopper内 Strijp-S, Building Anton, Torenallee 60-02, 5617 BD Eindhoven, The Netherlands

営業時間:
水曜日~金曜日: 11:00 – 18:00
土曜日: 11:00 – 17:00
日曜日: 12:00 – 17:00

ショップページ

写真撮影=らっしー(クレジット記載なしの画像すべて)

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ライター

らっしー
らっしー
オランダ在住。暮らしの中にある素敵な風景を求めてヨーロッパを旅する日々。