日本の伝統的な染色、藍染め。最近では、藍染めを気軽に楽しむ方も増えてきました。少し汚れてしまったシャツやトートバッグ、帽子などをご自宅で染めなおすことが出来るので、お子さまの夏休みの自由研究にもおすすめです。
染める回数によって色の濃さを変えたり、模様をつけたり。工夫次第でオリジナリティを出すこともできます。
今回はご自宅で藍染めを行う方法をご紹介しますので、ぜひ夏休みにお子さまと一緒にトライしてみてください。
藍染めとは?
世界中にさまざまな種類の染料がある中で、人類最古の染料だと言われている「藍」。藍染めはこの藍(インディゴ)の成分を持つ植物を使った染め物です。日本では主に「タデアイ」という植物の藍で染めています。
藍染の歴史は古く、古代エジプトではミイラに巻く布が藍染されていたことが研究でわかっています。日本には奈良時代に大陸から伝来し、貴族のような高貴な身分の人の着物などに使われはじめました。江戸時代に入ると庶民にも浸透し、町中で藍染めした物を見かけるようになったそうです。
『天然藍濃縮液』で染めてみましょう
藍染の方法として、新鮮な生葉を使った『生葉染め』という方法がありますが、今回はより簡単にご自宅で実践できるよう、市販の『天然藍濃縮液』を使用します。
染料店やオンライン通販などでも手に入る天然藍濃縮液は、水と混ぜるだけで簡単に染液を作ることができます。
藍染めをやってみよう!①全体的に染める方法
今回は藍染めでトートバッグを染めてみましょう。
材料
- 天然藍濃縮液 100g
- 水(染液用に10リットル、水洗い用)
- 綿のトートバッグ A4サイズ
道具
- 軍手
- ゴム手袋
- 大きめのバケツやボール、タライ(15リットル以上入るサイズ)
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材料や道具を揃える時間がない、近くに販売しているお店がない、という方におすすめしたいのがキットです。必要な材料がそろっているので、手軽に楽しむことができます。
作り方
- まずは染液を作ります。タライに水を10リットル入れ、天然藍濃縮液をいれます。水の量を少なくすれば色が濃くなり、多くなれば薄くなります。水は家庭の水道水で大丈夫です。
〈ポイント!〉天然藍濃縮液は封を切った時点では藍色ではなく黄色です。藍は空気に触れると酸化し、色が変化するのです。酸化が進むと色が染まりにくくなるので、液を水に入れる際はできるだけ水面近くで、ゆっくりといれます。
- 軍手とゴム手袋をはめてゆっくりとかき混ぜて下さい。これで染液が出来ました。
- トートバッグを水で濡らします。ギュッギュッと手で揉んで繊維の奥まで濡らしましょう。しっかりと濡らしたら軽く絞って水気をきります。
- トートバッグを静かに染液につけます。まんべんなく綺麗に染まるように染液の中でゆっくりとかき混ぜましょう。染めたトートバッグも最初は染液と同じように、ほんのりと黄色をしています。
- 2~10分程度、染液に浸けます。染める時間によって色の濃淡が変わります。2分程度だと淡い印象に。
10分程度浸けると、しっかりとした藍色になります。色を見ながら、お好みのタイミングで染液から引き上げましょう。
- 染液からトートバッグを引き上げ、水洗いをします。水洗いをしていくうちに空気に触れて酸化し藍色になっていきます。最初の水洗いは、色ムラを作らないように手早く行いましょう。もし色が薄いと感じたらもう1度染液に付けてください。水に藍色が出なくなったら水洗いは完了です。
- 水洗いが終わったら脱水し、日陰でよく乾かします。
- 最後にアイロンをかけて、完成です!
藍染めをやってみよう!②模様をつけて染める方法
次に、道具を使って模様を作る方法です。
①マーブル模様
- 輪ゴムを用意します。
- トートバッグを水で濡らして絞り、そのままぐしゃりと丸めます。
- 丸めたらこのように輪ゴムで縛ります(今回は4本使っています)。
- この状態で染液につけます。どんな模様になるのかは、輪ゴムを取ってからのお楽しみ!
- 丸まった内側や輪ゴムで縛った場所が白く残ります。白い部分が多いと感じたら、その場所を外側にして丸め、もう一度染めましょう。
②ボーダー模様
- 太めの輪ゴムを用意してください。
- トートバッグを水で濡らして絞ったら、縦にじゃばらに折ります。
- 輪ゴムで数カ所を縛ります。
- 染液につけて染めます。
- ひろげてみると、輪ゴムで留めた部分が白く残り、ボーダー模様になりました。輪ゴムの本数や太さを変えるだけで、いろいろなパターンのボーダーが作れますよ!
自由研究のヒント①素材を変えて、染まり具合を比べましょう
今回は綿素材のトートバッグを染めました。藍染では、同じく自然素材の綿・麻・シルク素材を染めることができます。染める素材によっても色や雰囲気が変わるので、ぜひ色々試してみてください。
自由研究のヒント②素材ごとの染め時間と色の濃淡の関係を研究しましょう
各素材の布を同じサイズにカットし、同じ時間で染めて見比べてみると、素材によってどんな色に染まるのか観察することができます。
さらに細かく、染める時間を変えたものを並べると、まるで色の図鑑のようなまとめ方ができますよ。
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