パッチワーク技法のひとつであるヨーヨーキルト。生地のカラーやデザイン、大きさの自由度が高く、さまざまなアイテムへ応用できることが魅力のひとつです。
小物作りからワンポイントアクセントとしてなど、幅広いアレンジが可能でデザインの幅を広げてくれます。
今回は、そんなヨーヨーキルトの作り方やつなげ方、アレンジ法などについてご紹介します。
ヨーヨーキルトとは
ヨーヨーキルトとは、ディスクのような形がおもちゃのヨーヨーに似ていることから名付けられた、パッチワーク技法のひとつです。
形状がおもちゃのヨーヨーに似ているので、この名前が付いています。
ヨーヨーキルトの歴史は長く、中性のヨーロッパで生まれたキルトが1930年代にアメリカへ渡り、使わなくなった小麦粉や砂糖を入れていた布袋を、再利用したことが発祥ではないかと考えられています。
ヨーヨーキルトの魅力
ヨーヨーキルトは柄やデザイン、カラーの組み合わせによって雰囲気が変わります。大きさやつなぐ個数を変えるなど、アレンジのしやすさも手芸好きにはうれしいポイントです。
また、ヨーヨーキルトは、工夫次第でさまざまなアイテムに変身するのが、大きな魅力となっています。
例えば、ヨーヨーキルトを複数つないでカフェカーテンのような、小さめのカーテンに。目隠し代わりに窓に吊るせばヨーヨーの隙間から日光が差して、お部屋に木漏れ日のような明かりが入っきます。また、座椅子カバーやクッションカバーとして活用することもできます。
複数使いだけでなく、ヨーヨーキルトひとつだけでも、さまざまなアレンジアイテムが作れます。
ひとつのヨーヨーキルトにピアスのパーツをつければ、耳元に大きなお花が咲いたような、オリジナルピアスに。ゴムをつければアクセントが目を惹くヘアゴムに大変身します。
ヨーヨーキルトの作り方
今回ご紹介するレシピは、基本のヨーヨーキルトです。
ヨーヨーキルト作りに入る前に型紙を作っておくと、時短になって便利です。
また、大きさの異なるヨーヨーキルトを作りたい場合も、同様に型紙を用意しておくと、バランスの調整がしやすいですよ。
今回の作品について
■完成サイズ
各直径約3cm
■所要時間
1つのヨーヨーにつき約5分
ヨーヨーキルトに必要な材料と道具
今回は使用する生地に、薄手の綿シーチングを選びました。薄手の生地は縫いやすく、円がきれいに出るのでおすすめです。
また、中心にしわを寄せるので、柄の印象が平面時とは変わります。どんな柄がどのように見えるのか楽しみながらお好みの柄で作ってみてください。比較的小さめの柄の方が見栄えが良く、無地で作ってもステキです。
今回は型紙を厚紙で作っていますが、厚紙やコンパスがない場合は、CDや瓶の底など、丸い形の物でも代用可能です。
ハート型や花形など、ヨーヨーキルト用の型紙が販売されているので、丸形に慣れたらそちらもぜひ活用してみて下さい。
材料
- 表布 (8cm×8cm) 6枚
- パッチワーク用糸 (今回は生成りを使用)
- ※生地は作りたい分だけ用意する
道具
- 布切りバサミ
- 糸切りバサミ
- チャコペン
- まち針
- 定規(パッチワーク用)
- 厚紙
- 手縫い針(糸に合わせて選ぶ)
- カッター
- えんぴつ
- コンパス
基本のヨーヨーキルトレシピ
作り方
- まずは、厚紙で型紙を2種類作ります。
カット用の型紙は半径3.5cm(直径7㎝)の円をコンパスで描き、線の通りにカットします。
縫い代用の型紙は半径3cm(直径6㎝)の円です。
線の通りにカッターでカットします。画像のようにザイズを書いておくと分かりやすいです。
- 布の裏にカット用の型紙(直径7cm)を置き、チャコペンで書き写します。
次に、縫い代用の型紙(直径6cm)の型紙を中心に置いて書き写します。
この線が出来上がりの線になります。
2重の線が書けたら、外側の線で生地をカットしましょう。
- 直径6㎝の出来上がり線のところで折り、1本取りで端から2mm位の位置を5mmほどすくいます。
※「1本取り」とは、糸を針に通した後、片方の糸端だけに玉結びを作って縫うことを言います。
出来上がり線通りに少しずつ折りながら、針が出たところから5mm程をすくってなみ縫いしていきましょう。
なみ縫いの幅は、5mmより大きくするのがおすすめです。
それより細かい目になると、ギャザーがキレイに寄らないので注意しましょう。
なみ縫いができました。
- なみ縫いで1周縫い終えたら、糸を引き絞って玉止めをし、糸をカットします。
これでヨーヨーが1つ完成です。
他の生地もヨーヨーにしましょう。柄の出方が色々で面白いですね。
ヨーヨーキルトのつなぎ方
ヨーヨーをつないでヨーヨーキルトにする時、縫い始めの玉止めは大きめにしっかりと作り、縫い終わりの玉留めは小さめにしておくことがポイントです。
縫い終わりの玉止めを小さくすることで布を通りやすくし、玉止めを隠すために宇野の中にくぐらせやすくするためです。
この時、布が引き摺れたり穴が空いてしまうことがありますので、強く引っ張り過ぎないように注意しましょう。
ヨーヨーキルトをつなぐために必要な材料と道具
1個でもかわいいヨーヨーは、つなげることでヨーヨーキルトになります。
同じ布で作ったヨーヨーキルトで、アクセサリーやインテリアアイテムを作ってもオシャレですよ。
つなぎ方
立体的なヨーヨーキルトは「巻き縫い」でつなぎあわせます。
作り方
- つなぎたいヨーヨーキルトを並べます。
- 中表に合わせて待ち針でとめます。
- 端1mm位に針を刺します。
- 糸を引いて、そのすぐ隣に同じ方向から針を刺していきます。これが巻き縫いです。
- 巻き縫いで約7mmくらい縫い合わせます。
- 縫い合わせました。
- 開きます。
- ヨーヨーがつながりました!
ヨーヨーキルトでポーチをデコレーション
シンプルなポーチヨーヨーキルトを縫い付ければ、カラフルでかわいいポーチに早変わり。同じ色を並べてシンプルなデザインにしても良し。違う布で作ってカラフルに仕立てるも良し、どちらのヨーヨーキルトも違った魅力があります。
また、このアレンジで使用したシンプルで使いやすいファスナーポーチは、以下の記事で作り方をご紹介しています。あわせてご覧ください。
ヨーヨーキルトを付けて、雑貨にかわいらしさをプラス
ヨーヨーキルトのアレンジの幅は広く、コースターやカーテンにしたり、スリッパなどの布雑貨にワンポイントで付けてみたりとさまざまに楽しめます。
ヨーヨーキルトは比較的かんたんに作ることができ、布さえあれば何個でも作れちゃうので、たくさん作っておいてから使いみちを考えるのも良さそうです。
お手持ちのアイテムがシンプルでさみしいなというときや、ハンドメイド作品のアクセントにヨーヨーキルトを活用してみてはいかがでしょうか。