お子さまにとって、お弁当の時間は楽しみのひとつ。ママやパパが心を込めて作ったお弁当袋があれば、もっと喜んでくれるはずです。これから入園や入学を控えている方は、「どんなお弁当袋を作ろうかな」と準備している方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、お子さまでも使いやすいよう、ひもを使って閉められる巾着袋タイプのお弁当袋と、ハンカチで手軽に作れるお弁当袋の作り方を紹介します。
入園準備として用意しておきたいお弁当袋
お弁当袋は市販のものありますが、心を込めて手作りすることで、よりお子さまへ愛情を伝えられるのではないでしょうか。お子さまの大好きな色やキャラクターを取り入れるなど、お昼が待ち遠しくなるような可愛いお弁当袋に工夫してみてください。
巾着タイプのお弁当袋を作ろう
この記事でご紹介するのは、巾着タイプのお弁当袋の作り方です。巾着タイプのお弁当袋は、ひもをぎゅっと引っ張るだけで閉められるため、お子さまにも使いやすくておすすめです。
今回作るお弁当袋について
■完成サイズ
Sサイズの場合:縦15cm×横18cm(入り口28cm)×マチ10cm
Mサイズの場合:縦17cm×横20cm(入り口32cm)×マチ12cm
※今回はMサイズで制作しています。
■所要時間
1時間30分(個人差により多少前後します)
必要な材料と道具
巾着タイプのお弁当袋作りに必要な材料と道具は下記の通りです。今回は、表布に柄オックス生地+無地シーチング、裏布にシーチングを選びました。底を別布で切り替えているため、安定感があってお弁当が袋の中で動くのを防ぎます。
材料
- 上袋布 (縦17cm×横34cm)×2枚
- 下袋布 縦24cm×横34cm
- 裏布 縦46cm×横34cm
- アクリルひも中太(約5mm)1.5m
- 糸 60番※普通地用
※今回はMサイズで制作しています。
道具
- 布切りバサミ
- 糸切りバサミ
- チャコペン
- まち針
- 目打ち
- ひも通し
- ミシン
- ミシン針11番(普通地用)
- 定規
- アイロン定規用の厚紙
- シャープペン、または鉛筆
作り方
- 裁断図に合わせて生地をカットします。
▼Sサイズ
▼Mサイズ
今回は上袋布に花柄、下袋布に水色無地、裏布に白無地を選びました。 ▼裁断図注意点
・【 】の寸法通りに生地をカットしてください。
・縫い代込みの型紙です。
・表記のない所の縫い代は1cmです。
・○は縫い代巾です。 - 生地を裁断しました。
- 上袋布と下袋布を縫い合わせます。上袋布の柄に上下がある場合は、外側が上になるように置きます。
- 下袋布の上に生地の表同士を重ね、上袋布を乗せてまち針で留めます。
- 反対側も同様に乗せてまち針でとめ、端から1cmで縫い合わせます。
- 上袋布と下袋布が縫えたら、上袋布を外側に開いてアイロンをかけます。縫い代は上袋布側に倒しましょう。
- 上袋布の端から2~3mmに、おさえのステッチをかけます。
- ステッチがかかりました。
- 脇を縫います。縦半分にたたんで、脇を合わせます。上袋布と下袋布の切り替え位置がずれないように気をつけます。
- 脇を合わせて待ち針でとめました。
- 続いて、ひも通し口の印を作ります。上端から4cm、2cmに印をつけましょう。反対側の裏側にも同様に印をつけてください。
- 左右それぞれ印の端から1cmのところで脇を縫います。上から2cmの部分はひも通し口になるため、縫わずに残しておきます。
- 脇が縫えました。
- 厚紙を使ってアイロン定規を作ります。縦7cm×横30cmの厚紙に、下の端から4cmの所に線を書いてください。寸法が分かるようにに「4」と書いておきます。布に滲まないよう、えんぴつかシャープペンでお書きください。
- 入れ口を始末します。脇の縫い代を左右に開いてアイロンをかけましょう。
- 入れ口をアイロン定規にあわせ4cm折り、アイロンをかけます。
- アイロンをかけた折山に生地の端を合わせて折ります。
- 折り線で、もう1度折り、3つ折りにします。
- 入れ口の3つ折り始末ができました。
- 底マチを作ります。脇の縫い線から5cm、底の「わ」から5cmに印をつけ、四角形を左右に書きます。※Sサイズの場合は、4cm角の四角形を書きます。
- 四角形を書いたら、線の通りに左右ともカットします。
- カットできました。反対側も、同じようにカットしましょう。
左右どちらもカットできました。
- 底マチを縫います。脇の☆と底中心の★を合わせてたたみ直し、カットした端を合わせてまち針で留めます。
- 左右とも同様に、カットした端を合わせてまち針で留めて端から1cmのところを縫います。
- マチが縫えました。
マチを縫うことで、このように立体的になります。
- 続いて、裏布を縫います。縦46cmを半分に折って、23cmにします。脇を合わせて待ち針で留めます。(右上は分かりやすいようにめくっていますが、縫う時は、端を合わせてとめて下さい。)
- 裏布の底マチを作ります。脇の縫い線から5cm、底の「わ」から5cmに印をつけ、四角形を書きます。左右とも同じように書きましょう。※Sサイズの場合は、4cm角の四角形を書いてください。
- 四角形が書けたら、底マチを線の通りにカットします。
カットできました。
- 裏布の底マチを縫います。脇の☆と底中心の★を合わせて、たたみなおします。カットした端を合わせて、待ち針でとめます。
- 左右とも同様にカットした端を合わせて、待ち針でとめます。端から1cm縫いましょう。
- 裏布のマチが縫えました。
このように、立体的になります。
- 裏布を表に返し、表布(上袋布と下袋布を縫い合わせたもの)を入れます。
- 入れ口を始末します。表布、裏布の脇を合わせて、裏布の上端を表布の端から4cmに合わせます。
- 表布の端を2cm折ります。
- もう1度2cm折り、3つ折りします。
- 口をすべて3つ折りしたらまち針でとめ、折った端から2~3mmにステッチをかけます。
- 表に返して、脇からひもを通します。ひもは74cmにカットしたものを2本用意してください。
- 片方の脇にひも通しでひもを通し、一周して向かいの穴から出します。
出てきたひもを、結びましょう。
このように、左右のひもを通します。
- ひもが通ったら完成です。
裏地なしなら簡単ステップで作れる
オックスなど厚手の張りのある生地を使えば、裏地なしでもお弁当袋を作れます。裏地付きのものより少ない工程で作れるため、初心者の方にもおすすめです。
■所要時間
約1時間
■完成サイズ
縦17cm×横20cm(入り口32cm)×マチ12cm
材料
- 上袋布(縦17cm×横34cm)×2枚
- 下袋布(縦24cm×横34cm)
- アクリルひも中太(約5mm)1.5m
- 糸 60番 ※普通地用(今回は薄オレンジを使用)
裏地なしのお弁当袋の作り方
作り方
- 生地を裁断したら端にジグザグミシンをかけます。上袋布の上端以外の全てにジグザグミシンで端を始末します。
- 裏地ありの作り方3~24まで、同じ手順で縫いましょう。その後、マチの端部分を、2枚一緒にジグザグミシンをかけます。
- 口を始末します。裏布をつけずにそのまま3つ折りステッチしましょう。
- 裏地ありの作り方37〜38の手順で、ひもを通して完成です。
もっと手軽に!1枚のハンカチで作れるお弁当袋
巾着タイプのお弁当袋のほかに、一枚布のハンカチを使って巾着袋を作る方法もあります。
裏地やマチを付ける必要がないため、初心者さんでも簡単に作ることができます。詳しい作り方は下記の記事をご覧ください。
お弁当袋と一緒に手作りしたいコップ袋
コップ袋とは、幼稚園や保育園に持っていくコップや歯ブラシを入れるための巾着袋のことです。お弁当袋と同じ柄の生地を使って、お揃いにしても可愛いですよ。コップ袋の作り方は、以下の記事も参考にしてみてください。
可愛くて使いやすいお弁当袋を作るポイント
お弁当袋は見た目だけでなく、使いやすさも大切です。取り出しやすく、お弁当がしっかり固定できるよう、生地やサイズにも注意して手作りしましょう。
裏地あり・なしに合わせて生地を選ぶ
お弁当袋はお弁当を入れるもののため、丈夫に仕上げないと生地が破けたり、お弁当が中で動いたりしてしまいます。ブロードやシーチングなど、薄手~中厚手の生地を選ぶ場合は、裏地を付けるのがおすすめです。オックスや綿麻キャンバス、ツイルなどの厚みのある生地を選ぶと、裏地なしでも丈夫に仕上がります。
ワッペンで可愛くデコレーション
お弁当袋にワッペンをつけてデコレーションをすると、より可愛くなります。お子さまの好きな動物やキャラクターのワッペンをつけると、きっと喜んでもらえるはずです。ワッペンは名付けにも活用できるため、忘れ物対策にも便利です。
お弁当箱のサイズに合わせて作る
お弁当袋は、お弁当箱のサイズに合わせて作る必要があります。大きすぎると、お弁当を入れたときに中で動いてしまい、小さすぎると出し入れしづらくなってしまいがち。お弁当箱や箸入れの大きさを事前に測っておくことで、ちょうど良いサイズのお弁当袋を作れます。
ママ手作りのお弁当袋で愛情を伝えよう
大好きなママの手作りのお弁当袋で、毎日のお弁当の時間が楽しみに感じてもらえるはずです。生地選びやサイズに注意したうえで、愛情のこもったお弁当袋をぜひ手作りしてみてください。