ふわふわの黄色い花、ミモザは、リースやスワッグ、アクセサリーにと、春のハンドメイドに大人気。手作りを存分楽しんだら、暮らしの中にも取り入れてみませんか? まずは毎日の食卓にほんの少し。それだけでいつものテーブルがちょっとだけ特別になります。そんな簡単&おしゃれなアイデアを、料理家・空間コーディネーターの池ももこさんが提案。気になるアイデアを見つけたら、ぜひお試しを。
ゲストの気分が上がるようなスパイスを
食器、テーブルフラワー、フィギュア、もちろんフードでもよいのですが、どこかにゲストの気分が上がるようなスパイスをこっそり入れられるようにしています。
パッと目を惹く色鮮やかなフードを準備してみたり、ちょっとだけ手仕事感を出したゲストカードをつくってみたり…。テーブル自体を美しくつくり込みたいという気持ちよりも、その場を一緒に楽しむ方のワクワクを引き出せるような仕掛けがどこかに出せたらいいなと思いながら準備を進めるようにしています。
大人のオシャレはさりげなく
今回は“ちょっとセンスのいいミモザの楽しみ方”をテーマに考えてみました。ミモザというと、ウェディング会場の装飾や、ボリューム感のある飾り方で楽しむ印象が多いのですが、引き算をしながら取り入れるのもおしゃれなのではないかなと。
フランクにクロスを広げてホームパーティーを楽しむ海外の食卓からインスピレーションをもらいつつ、ミモザをテーブルアイデアやフードの色合わせなどに少しずつバランスを見ながら取り入れて「大人のオシャレはさり気なく」を意識したテーブルをイメージしました。
キーカラーは「BLACK × YELLOW」
キーカラーは、ズバリ、好きな色×ミモザらしい色です! どちらかと言えば、ホワイトやパステルカラーでまとめることが多い春のテーブルのイメージを、私らしく変えて表現してみたいな~と思って選びました。
ブラック系のアイテムってかなり万能で、スタイリッシュさや存在感は出しつつも組み合わせた色もこなれた感じに引き立ててくれやすいんです。生花のミモザはあくまでもさり気なく取り入れたテーブルに仕上げたかったので、サムシングイエローの差し色もマストだなと思い、この2色に決めました。
テーブルアイデア① 布のテーブルランナー×生花ランナー
ミモザを使うボリュームを最小限に抑えつつもこなれて見せるというところがポイントです。
生花のテーブルランナーは、ある程度花材の分量を増やさないと寂しい印象になりがちなのですが、お食事もある食卓のテーブルフラワーとしてミモザをたっぷりあしらったアレンジは、花粉の関係などもありやや不向きでもあります。
そこでおすすめしたいのが、「布のテーブルランナー×生花ランナー」の組み合わせ。布のランナーで全体のバランスをとりつつ、ポイントでミモザを布のデザインのように少しずつ足していくという形です。柄もののランナーにはない立体感もでて、フードへのリスクも最低限に抑えられます。
実際、花つきがよいミモザを2~3本分程度しか使っていないのですが、布のランナーとのコントラストで目を引きますし、大掛かりな準備も必要ないので、とってもおすすめです!
テーブルアイデア② 「アルコールインクアート」のゲストカード
カード自体からちょっと手仕事感を出してみたいなと思い、最近日本でも少し見かけるようになった「アルコールインクアート」に挑戦してみました。
テーマカラーに近いインクで模様を描いたネームカードにイニシャルシールを貼りつけて、側にはドライのミモザを添えて華やかさもプラス。その時の気分やイメージで自由にインクをのせてデザインできるネームカードは、比較的少ない材料で準備から楽しめるハンドメイドアイテムだと思います。
テーブルアイデア③ グラス×プレートを組み合わせた即席ケーキスタンド
海外のティータイムやホームパーティーシーンでは割と定番イメージのケーキスタンドですが、日本ではまだまだスタンダードアイテムではないと思います。
そこで今回はおうちにあるものでも簡単に代用できるアイデアとして、グラス×プレートを組み合わせたスタンドを考えました。ポイントはスタンドの脚にするグラスは透明なもの&底や注ぎ口の平らな面積が広いものを選ぶことです。
クリアなグラスはお皿との相性をあまり気にしなくても使えますし、テーブルイメージに合わせてお花やハーブなどを入れることもできます。トップのお皿はあまり軽すぎるとバランスを崩しやすいので、ある程度重さのあるものがよいかと思いますが、お皿とグラスの接着面に両面テープなどを仕込んでおけば安心してお使いいただけるかなとも思います。
軽量なもので代用したい場合には、紙コップと紙皿であれば接着剤でしっかり固定をしてから使ってください。
テーブルアイデア④ 空き瓶をキャンドルホルダーに
キャンドルホルダーもたくさんの種類をお持ちのご家庭はそんなに多くないのでは…?と思い、何か別物で代用できる方法を考えてみました。
自宅にメープルシロップを使いきった空き瓶があったので、近年トレンドのハーバリウム風に花材とクリアな液体を加えてちょっと個性的なキャンドルスタンドにしつらえました。
ハーバリウム用の瓶をお持ちの方はそちらをご活用いただくのも素敵だと思います。キャンドルの細さと瓶の注ぎ口のサイズを相談しつついろいろな空き瓶で挑戦してみてくださいね!
フードアイデア① エディブルフラワーのディップ
こちらはミモザカラーのエディブルフラワーをあしらったチーズのディップです。クリームチーズに水切りヨーグルトと少しの蜂蜜を加えたムースのようなディップに、エディブルフラワーと刻んだナッツ、シナモンパウダーを散らして色味と風味をプラスしています。添えてあるバケットにたっぷりつけて。
フードアイデア② ミモザカクテル風グラデーションドリンク
ミモザテーブルにちなんで、オレンジジュースとジンジャエールを組み合わせたミモザカクテル風のグラデーションドリンクを考えました。
一番簡単に作れるグラデーションドリンクのコツはガムシロップを使うことです。少量のガムシロップを注いだグラスにジンジャエール→氷→オレンジジュースを順に注いでいくことで重たい液体が下にいくのできれいなグラデーションができ上がります。ガムシロップは入れすぎると甘くなり過ぎてしまうので加減しつつ入れてみてください。
フードアイデア③ 市販のドーナツをチョコレートでデコ!
全てのフードを一からつくることはなかなか根気のいることだと思います。そんなときにおすすめなのが、チョコレートを使ったアレンジスイーツ。今回は市販のドーナツに湯煎で溶かしたホワイトチョコをかけて冷やし固めた後にチョコペンやアイシングカラーでミモザの小花をデザインしてみました。少ない材料かつ短時間でパッとテーブルが華やぐおもてなしスイーツです。
フードアイデア④ トリプルチーズサンドのフィンガーフード
ティータイムフードは甘いものばかりだと飽きてしまうかな…と思い、最後に考えたのがこのトリプルチーズサンドのフィンガーフードです。ミモザカラーも意識して、チェダーや燻製系のナチュラルチーズを3ピース重ねるだけの超時短フィンガーフード!
チーズの間にサワークリームや無糖のピーナッツバターなどを挟み込むと綺麗に作れて味の変化も同時に楽しめます。トップにはドーナツのコーティングに使って余ってしまったチョコレートを天然色素でほんのり着色し、エディブルフラワーを散らして冷やし固めたものを添えてみました。
あまった材料をいろいろなところで有効活用できるようにすることも、なるべく大きな負担をかけないで、おもてなしテーブルをつくるうえでは大切な考えかなと思い、実践するようにしています。
春いちばんのミモザ体験をお届け!
Craftieでは、ミモザの季節に楽しみたい情報をお届け中です!ミモザでつくるハンドメイドキットやこの時期ならではのワークショップ、おうちで楽しめるミモザのハンドメイドなどなど、もりだくさん。ぜひご覧ください!