入園シーズン、お子さんの園グッズを手作りしたいけれど、「作り方がよくわからない・・」という保護者さんも多いかもしれません。今回は、そんな保護者さんが初めて挑戦するのにもぴったり、手提げタイプのオーソドックスな「通園バッグ」の作り方をご紹介します。レッスンバックにも使えるので、習い事にもおすすめです。
幼稚園・保育園グッズの基本ともいえる通園バッグ
手提げタイプの通園バッグは通園だけでなく、習い事や塾へ通うのに使ったり、ちょっとしたお出かけのお供にしたりと、いくつあっても困らないアイテム。しかも、裏布のつけ方や開口部の始末など、他の園グッズ作りにも応用できる技術がいくつも詰まっていて、初めて園グッズを作る方が挑戦するにはぴったりなんです。
できあがりサイズ
高さ30cm×幅40cm(まちなし)
所要時間
1時間ほど(個人差があります)
通園バッグに必要な材料と道具
材料
- 表生地 88~110cm巾×40cm(キルティング生地)
キルティングは生地と生地の間に薄くのばした綿を挟み、ステッチで縫いとめてあります。接着芯を貼らなくても生地に張りがあるうえに、形がきれいに出るのでバッグ作りによく使われています。接着芯を貼った生地よりも軽くなるので、お子さん用バッグにおススメの生地です。 - 裏生地 88~110cm巾×40cm
表生地よりも薄手の、綿などの生地がおすすめです。伸びやすいニット素材や、滑りやすい洋服用裏地(ポリエステルなど)は縫いにくいので、注意しましょう。 - アクリルテープ 25mm巾×90cm
- ミシン糸 60番(普通地用)
表地の色に合わせて用意すると、全体的に縫い目が目立ちにくくなります。
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道具
- 布切りバサミ
- 糸切りバサミ
- チャコペン
- まち針
- 紙(型紙用) 50cm角以上
- 厚紙(アイロン定規用) 縦7cm×横30cm
型紙には待ち針を刺すので、針が通りやすい厚さの紙が便利です。アイロン定規は繰り返し使うので、厚紙で丈夫に作りましょう。 - シャープペンシル
- 50cm定規
- 目打ち
- ミシン(ミシンを持っていない方はおすすめミシンの記事も見てみてください。)
- ミシン針 11番(普通地用)
- ミシン針 14~16番(厚地用)
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通園バッグの作り方
作り方
- 通園バッグ本体の型紙を作る
大きめの紙に画像を参考にして印をつけ、印通りに紙を切ります。
【 】の中のサイズは縫い代も含めた「実際に生地をカットする」サイズです。
「○の中の数字」は表布の縫い代幅、「△の中の数字」は裏布の縫い代幅です。(A002)
- 表布・裏布・持ち手(アクリルテープ)をそれぞれカットする。
まず、生地の縦横を確かめましょう。端がほつれる方が上下、ほつれてこない方(耳)が左右にくるように置きます。この時の縦横が、生地の縦横になります。
生地の縦横と、出来上がった時の縦横が同じになるようにして裁断すると、伸びにくく丈夫な仕上がりになります。これを『縦地で裁断する』といい、バッグも基本的には縦地で裁断します。縦横を確かめたら、左右の耳を合わせて半分にたたみ、耳より少し内側に、耳と平行に型紙を置きます。柄の上下が決まっている生地を使う場合は、柄の「上」と型紙の「上」が同じになるように置いて裁断してください。
型紙に沿って四辺をカットします。裏布も同様に裁断しましょう。
持ち手用のアクリルテープを43cm×2本になるようカットします。
- 表布のバッグ開口部を整える
表布の上(柄の「上」、バッグの開口部になる部分)にジグザグミシンをかけます。
ジグザクミシンをかけたら、開口部をアイロン定規を使って3cm幅に折り、アイロンをかけます。
表布2枚とも、アイロンまでかけ終えました。
- 表布の脇と底を縫う
表布を中表に合わせ、アイロンで折った開口部も一旦開いて、四隅をまち針で止めます。
脇の端から1cmのところをまっすぐ縫い合わせていきます。そのまま底の端から1cmのところ、反対側の脇の端から1cmのところまで、コの字型にぐるりと縫い進めていきます。
左右の脇、底が縫えました。
- 裏布の脇と底を縫う
裏布も中表に合わせて四隅を待ち針で留めます。裏布は表布の袋の中に入るので、縫い代の幅を広げて、少し小さめに仕立てましょう。脇の端から1.2cmのところをまっすぐ縫い合わせ、底、反対側の脇までぐるりとコの字に縫い進めていきます(A013.jpg)
ミシンに1.2mmのガイドがついていない場合は、マスキングテープを貼ってガイド代わりにすると便利です。
裏布の脇と底が縫えました。
- 表布と裏布を縫いとめる
表布と裏布がズレてしまわないように、先に縫いとめておきましょう。まず表布と裏布、それぞれの脇・底の縫い代をアイロンで左右に開きます。
表布の脇の縫い代の片方と、裏布の脇の縫い代の片方を写真のように重ねて待ち針で留めます。
まち針で留めた縫い代の真ん中を、両脇の底側の端から5cm分だけ縫い合わせて留めます。
底の中心も縫い代同士を5cm分縫い合わせて留めます。写真の3か所が縫い留められました。
裏布の袋の中に手を入れて表に返します。表布の袋が、裏布の袋に入っているような格好になります。
- バッグ本体を表に返し、開口部を仕上げる
バッグ本体を表に返します。表布と裏布の間に手を入れ、裏布を底から開口部までねじれないように整えて裏布と表布の脇をあわせます。裏布の上端は、表布の開口部から3cm下の折り線に合わせます。
表布の開口部をアイロンの折り目に合わせて二つ折りし、待ち針で留めておきます。
- 持ち手を縫いつける
写真のように脇の縫い目を合わせてバッグ本体を折ると、ちょうど両端がバッグの幅の中心になります。両面の中心にチャコペンで印をつけます。
中心から左右それぞれ6cmのところに持ち手取り付け位置の印をつけます。
アクリルテープの両端から1cmのところにそれぞれ印をつけます。
バッグの開口部の縫い代(折ってある部分)に、1cmの印のところまでアクリルテープの両端を差し込みます。
持ち手取り付け位置の印がアクリルテープの内側の端になるように、アクリルテープをまち針で留めます。
アクリルテープを袋の中に入れたまま、開口部の折り目の端から2.5cmのところをぐるりと縫います。
アクリルテープを写真のようにバッグの外側へ倒し、待ち針で留めます。
開口部の折り目から2~3mmのところを生地の表側の端からぐるりと縫います。
生地やアクリルテープが重なり、厚みがある持ち手部分の縫い方
この時、アクリルテープと開口部が重なっている部分はかなり厚みが出るので、縫いづらい場合は、針を厚地用の14番~16番に変えてからテープだけを縫いましょう。
まず、縫い始めをテープの真ん中にして、返し縫いでテープの端まで縫い進めます。続いて前に縫い進め、反対側のテープの端まで縫います。力がかかり、ほつれやすい部分なので、最初と最後はいつもより多めに返し縫いをしてください。 - これで完成です!
生地を切り替えて通園バッグをおしゃれにアレンジ
ブロード生地を使用して裾を切り替えたデザインです。少し広めの無地の生地が安定感のあるバランス。シーチングの裏布をつけていますが、接着芯を貼らないデザインなので、柔らかく、軽い仕上がりです。
材料
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作り方
- バッグ本体の型紙とアイロン定規を作る
大きめの紙に画像を参考にして印をつけ、印通りに紙を切ります。
【 】の中のサイズは縫い代も含めた「実際に生地をカットする」サイズです。
縦7cm×横30cmの厚紙の下端から6cmの所に線を引いてアイロン定規を作り、寸法がわかるように、「6」と書いておきます。 - 生地を裁断する。
表上布の耳と耳を合わせて半分にたたみ、耳に平行になるよう型紙を置きます。(柄に上下の向きのある生地を使う場合は上が柄の上になるように置いて裁断してください)
裏布は表上布と同様に裁断します。
表下布は生地を広げて平行になるよう型紙を置き、1枚裁断します。
生地の裁断ができました。
- 表上布と表下布を縫い合わせる
写真のように表下布を中心に置いて、表上布と表下布の端を中表に重ね、待ち針でとめます。
重ねた端から1cmのところをまっすぐ縫い合わせます。
縫い代を表上布側に倒してアイロンをかけます。
生地の表側を上にして、表上布の端から2~3mmのところをまっすぐ縫います。
表布が縫えました。
- 入り口を三つ折りで始末します。
上端をアイロン定規にあわせ6cm折り、アイロンをかけます。
アイロンをかけた折り目に生地の端を合わせるようにして折り、三つ折りにします。
以降の工程は、基本の通園バッグの「4.表布の脇と底を縫う」以降と同じです。ただし、底の部分はすでにわになっているので、脇だけを縫って作りましょう。
使い手や用途に合わせていくつも作るのが園グッズ作りの練習に
ママが使いやすい落ち着いたデザインの生地で、パパの書類入れ用にレザーの持ち手を付けて、雨の日用にビニールコーティングの生地で……と、生地のデザインやパーツを変えればお子さん以外にもとても便利な通園バッグ。いろいろ作ってみるのが、園グッズ作りの練習にもなりますよ!レッスンバックとしても、ぜひ活用してくださいね。
入園・入学に役立つハンドメイドレシピがたくさん
Craftieでは入園入学準備に役立つ通園・通学バッグや巾着袋、ペンケースなどのアイデアから、新年度を機にハンドメイドデビューする方向けの基本レシピまでをピックアップした特集を公開しています。アイデアレシピを参考に、ぜひ楽しく入園・入学準備に取り組んでみてくださいね。
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