男女問わず楽しめる蝶ネクタイ。プライベートはもちろん、パーティーシーンなど幅広い場面で活躍する万能アイテムです。
そんな蝶ネクタイは作り方をマスターすることで、自分好みのデザイン作れるようになります。
そこで今回は蝶ネクタイの基本的な作り方と、アレンジレシピをご紹介します。
おしゃれかつキュートに、時に知性的に魅せる「蝶ネクタイ」
幅広い場面で活躍する蝶ネクタイには知性的な印象から、リボンのような見た目でキュートな印象を与えるなど幅広い魅力があります。
着用するシーンに合った柄やサイズを選び、蝶ネクタイの魅力を最大限に引き出しましょう。
蝶ネクタイには4種類のタイプがある
一見同じように見える蝶ネクタイには、実はバタフライ、セミバタフライ、ストレートエンド、ポインテッドの4種類のタイプがあります。
タイプにより与える印象が大きく変わるため、それぞれの特徴を把握しておくことが大切です。
■バタフライ
羽を広げた蝶のように見えることから名づけられたバタフライタイプは、リボン先端の縦幅が7.6~8.9cmとサイズが大きく存在感抜群。
海外では最もフォーマルな蝶ネクタイとして親しまれていますが、その大きさから他のアイテムとのバランスの組み合わせがむずかしいタイプでもあります。
■セミバタフライ
リボン先端の縦幅が5.7~7cmと、バタフライよりも小さく、シーンを問わず着用できるため初心者にもおすすめ。
4種類の中で最もフォーマルなタイプで、サイズ感も合わせやすいことから、服のコーディネートにはよく採用されるタイプです。
■ストレートエンド
別名「バットウィング」とも呼ばれ、名前の通りコウモリの羽のような形をしています。
今回ご紹介する4種類の中では縦幅が狭く最も細長い、スタイリッシュですっきりとした印象の蝶ネクタイです。
そのスタイリッシュさから、スリムなスーツコーデからカジュアルなスタイルなど、さまざまなスタイルと合わせやすいでしょう。
■ポインテッド
リボンの両端が山なりに尖った、左右非対称のデザインが特徴的な、蝶ネクタイです。
4種類の蝶ネクタイの中で最も個性的なシルエットなので、遊び心を出したい場面などに適したタイプですね。
基本の蝶ネクタイを作ってみよう
蝶ネクタイの種類を把握したところで、実際に基本的な蝶ネクタイの作り方をマスターしましょう。
今回作る蝶ネクタイは、「セミバタフライ」に近い、最もスタンダードなタイプの蝶ネクタイです。
生地はお気に入りの柄のものを購入したり、余った布や着なくなった服を使用したりなど、お好みのものを選びましょう。
今回作る蝶ネクタイについて
■完成サイズ
縦4.5cm×横9cm
■所要時間
約40分
必要な材料と道具
まずは材料と道具を揃えましょう。必要な材料と道具は下記の通りです。
今回使用する道具と材料は全て手芸店や100円ショップなど、身近なお店で揃えられます。
材料
- リボン布 縦12cm×横20cm
- 中央布 縦7cm×横4.5cm
- 平ゴム 6コール×30~40cm
- 糸 60番※普通地用(今回は青を使用)
道具
- 布切りバサミ
- 糸切りバサミ
- チャコペン
- 待ち針
- 手縫い針
- 目打ち
- クリップ
- 定規
- ミシン
- ミシン針11番(普通地用)
作り方
- まずはリボン布を、縦12cmを半分に折って端を合わせます。
- 次に、端から1cm幅で縫い合わせます。
端が縫えました。
- 脇から表に返し、縫い合わせた線が中心にくるようにします。
- しっかり中心を揃えて、アイロンをかけます。
- アイロンをかけたら、縫い合わせた線が外側になるように丸め、左右の端を重ねます。
重ねた部分を、端から1cm幅で縫い合わせてください。
縫い合わせると写真のようになります。
端が縫えました。
- 端が縫えたら、縫い代が中心に来るようにたたみ、縫い代を左右に開きます。
- 次に、縫い代が内側になるようにひっくり返します。
こうすることで、蝶ネクタイの中心部分の芯代わりになり、完成時にボリュームがでます。
きれいなリボン蝶ネクタイに仕上げるために、大切な工程になります。
- リボン部分ができたら、ハギが無い方を表にします。
- 中心をへこませるようにたたみ、リボンの形にします。
このとき、クリップやピンで形を整えておきましょう。
裏側はこんな感じです。
- 整えたリボンの中心を、ミシン糸で縛ります。
今回は分かりやすくするため白糸を使用しましたが、ご自身で作るときは、生地の色に合わせると目立ちにくくなります。
これで、リボン部分の完成です。
続いて結び目にあたる中布を作ります。 - まず、生地を用意します。
- 生地を裏返し、左端から1.5cm幅で折ります。
- 反対側の端は1.5cm弱の幅で折り、布端が左端から出ないようにします。
こちらが、中布の裏側になります。
- 蝶ネクタイのゴムは、つける人の首周りに合わせてカットしてください。
仕上がりのプラス5cm程でカットするのがいいでしょう。
カットしたら、輪状になるよう結びます。
今回は、100~110cmのモデル着用サイズで作っています。
ぴったりすぎるサイズだと、頭を通らない可能性があるので余裕を持たせましょう。
- 次に、リボン布に中央布をつけます。
リボンを裏返し、中心上部に中央布の端部分(裏)を上にして重ねたら、まち針で止めます。
- 中央布の上端を、手縫いでまつりつけます。このとき、玉止め後も糸は切らず、そのままにしておきましょう。
- 中央布の上に14.で作ったゴムの結び目を重ね、まち針でとめます。
- 中央布をリボン布の下から前側へ回し、リボンの中心をくるみます。
- 中央布の端を1~1.5cmほど折って待ち針でとめます。
中央を折る長さは、リボンに合わせて調整しましょう。
- 調整できたら、ゴムの結び目の上から中央布をかぶせて待ち針でとめます。
- 中央布の端から手縫いでまつります。
糸は、玉止めせずに残しておいたものを、そのまま使用します。
中央布の間にゴムを通しているので、ゴムの長さの変更やゴム交換を、縫い目をほどかずに行えます。
- 蝶ネクタイの完成です。
【アレンジレシピ】垂れ付き蝶ネクタイを作ってみよう
「垂れ付き蝶ネクタイ」の「垂れ」とは、リボンが二重になっていることを指します。
シンプルな蝶ネクタイよりもこなれ感が出てよりオシャレに見えます。基本的な蝶ネクタイの作り方を覚えたら、ワンランク上の垂れ付き蝶ネクタイにもチャレンジしてみましょう。
ここからは垂れ付き蝶ネクタイの作り方をご紹介します。
今回作るアレンジ蝶ネクタイは、同じストライプの生地を縦と横に使い、同じ生地でありながらアクセントのあるデザインにしました。
色や柄を違うものにしたり、同系色で異素材の生地などを組み合わせても面白いですね。
今回作る蝶ネクタイについて
■完成サイズ
約縦4.5cm×横10cm
■所要時間
約40分
必要な材料
垂れ付き蝶ネクタイもお好みの生地を使用して構いませんが、生地が薄いものやフォーマルに仕上げたい場合は、薄手の接着芯を使用しましょう。
材料
- リボン布(上) 縦12cm×横20cm
- リボン布(下) 縦12cm×横12cm
- 中央布 縦7cm×横4.5cm
- 平ゴム 6コール×30~40cm
- 糸 60番※普通地用(今回は赤を使用)
作り方
- まず、リボン(上)の生地を使い、基本の蝶ネクタイの作り方1~8を参考に、リボン部分を作ります。
ここでは、リボン布(下)の作り方をメインに紹介していきます。
リボン布(下)の生地を、縦12cmを半分に折り、端を合わせます。
中心に4cmの返し口を残して、1cm幅で縫い合わせます。
端が縫えました。
- 縫い代を開き、縫い合わせた線が中心にくるようにしてアイロンをかけます。
アイロンをかけたら、左右の脇を端から1cm幅で縫います。
左右の端が縫えました。
- 縫えたら、中心の返し口から表に返してください。
表に返しました。
- 完成したリボン布(上)とリボン布(下)を上下に重ねます。
重ねたとき、左右均等に見えているか、確認しましょう。
- 均等に見えているのを確認したら、基本の蝶ネクタイ同様、全体をリボンの形に折ります。
- 中心をミシン糸で縛ります。
このとき使用するミシン糸は基本の蝶ネクタイ同様、生地の色に合わせたものを選ぶといいでしょう。
- その後、基本の蝶ネクタイの作り方7以降の手順通りに進めてください。
垂れ付きの蝶ネクタイの完成です。
クリップを付けて髪飾りにするのもおすすめ!
蝶ネクタイは襟元に付けるだけではなく、髪飾りにすることもできます。
髪飾りにしたい場合には、ゴムをつけずに仕上げ、リボンの裏側にグルーガンなどでヘアクリップを付けましょう。
同様に、ブローチピンを縫いつければブローチにもできます。
異素材で作った中心布や垂れを重ねて、オリジナリティ溢れる蝶ネクタイに
1種類の布を使うと、シンプルで落ち着きのある蝶ネクタイになります。
しかし、あえて別の布で一回り大きい中心布や垂れを作り、を重ねて使うと、端から少しだけ別布がのぞいてオシャレ感が増します。
例えば、シンプルな布×柄物蝶ネクタイでオリジナリティが溢れる仕上がりに。さまざまな組み合わせを試してみましょう。
暮らしの中で、いろんなおしゃれを見出す蝶ネクタイ
首元を華やかにする蝶ネクタイ。しかしぴったりのサイズが無かったり、お気に入りのデザインが見つからないということも。
そんな時には作り方をマスターして、自分の好みの蝶ネクタイを作りましょう。
今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひ世界でひとつだけの蝶ネクタイを作ってください。