2020年6月21日(日)は全国各地で観察できる部分日食が起こるとされています。もし、今回の機会を逃すと次に全国で観察できる日食はなんと10年後の2030年。この貴重な天文イベントに向けて、手作り観察アイテムを作り、日食を観察しませんか?
今回ご紹介する日食観察の方法では、大きな望遠鏡や日食グラスなど特別な材料や道具は使いません。手作り観察アイテムはおうちにある空き箱や画びょう、ガムテープでとっても簡単に作ることができます。当日の天気が晴れることをてるてる坊主にお願いしつつ、さっそく作ってみましょう。
日食とは?
日食とは、太陽と月、地球が一直線上になった時に、月で太陽の一部が隠れる現象のことです。太陽がどのように隠されるかによって3種類に分けられます。太陽の全部がすっぽりと月で隠れることを「皆既日食」、少しだけ隠れることを「部分日食」、太陽がリングのように見える日食のことを「金環日食」といいます。
今回は「部分日食」!6月21日(日)におうちで観察しよう
2020年6月21日、日本全国で「部分日食」が観察できます。時間は16時〜18時頃までです。この日は偶然にも父の日でもあります。お父さんをはじめ家族みんなで楽しく観察してみませんか?お子さん向けに日食の様子を記録できる「日食記録シート」をご用意しましたので、ぜひダウンロードしてみてくださいね。
日食観察アイテムの作り方
今回ご紹介する観察アイテムは「ピンホールカード」と「牛乳パックの投影機」の2つです。お菓子の箱や牛乳パック、画びょうやガムテープといった、おうちにもある材料、道具で作れます。
「ピンホールカード」はお菓子箱などの厚紙に、画びょうで穴をあけるだけで完成するとっても手軽な観察アイテムです。コンパクトなので、いつでも・どこでも観察できます。
「牛乳パックの投影機」は家族で一緒に観察するのにぴったりのアイテムです。ピンホールカードと違って地面に設置するタイプの観察アイテムなので、じっくり観察したい方は「牛乳パックの投影機」がおすすめ。お友達や家族みんなで「日食観察会」も開催できそうです。
制作にかかる時間
観察アイテム① ピンホールカード 5分程度
観察アイテム② 牛乳パック投影機 10分程度
観察アイテムの作り方① ピンホールカード
コンパクトなサイズで観察場所を選ばない「ピンホールカード」は厚紙と画鋲があれば、簡単に作れます。その作り方はいたって簡単、画びょうで厚紙に穴を開けるだけなのです。工作は苦手だという方でもとっても簡単に作れるので、ぜひチャレンジしてくださいね。
材料
- お菓子の箱
- 白い紙(スクリーン用)
- ダンボール(下敷き用)
道具
- ハサミ
- 画びょう
- 紙やすり
ピンホールカードの作り方
作り方
- お菓子の箱を面ごとに切り分けます。
今回使うのは、写真右側の大きいパーツです。
- 机にダンボールを引き、その上に観察用の厚紙を乗せる。
観察用の厚紙に画びょうで穴をあけます。下敷きにしたダンボールも一緒にグサッと刺しましょう。
- 穴をあけたら、裏側にとびでたバリを紙ヤスリでやする。
ヤスリをかけている途中で、穴に粉が詰まったら画びょうを挿して粉を取り除いてください。
これで裏面のデコボコがなくなり、穴の輪郭がきれいになりました。(時間がない時はこの工程をとばしても大丈夫です。)
- これで完成です
- 観察の方法
太陽の真下にピンホールカードを持っていき、スクリーン代わりの白い紙に投影します。
写真の白い丸が太陽です。日食がはじまると、太陽が欠けるのと同じように白い丸が欠けていきます。どのように、どの部分が欠けるのか、その様子を見れるのが楽しみですね!
穴をたくさんあけてみよう!
日食の日にちを鉛筆で下書きし、その下書きに沿って画びょうで穴をあけました。父の日にちなんで、お父さんへのメッセージの形に穴をあけてみるのもいいですね!
スクリーン用の白紙に投影された白い丸の形の変化に注目してみましょう。日食がはじまると、全ての点の形が太陽と同じように欠けていきますよ。楽しみですね。
観察アイテムの作り方② 牛乳パック投影機の作り方
牛乳パックの投影機は数人で観察するのにおすすめの観察アイテム。三脚にのせて投影機を固定するので、じっくりと日食観察を楽しめます。
材料
- 牛乳パック 2本
- 投影用の白い紙(白い紙なら何でもOK)
- 割り箸 1膳
- 輪ゴム 1本
道具
- ペン
- カッターナイフ
- ハサミ
- 画びょう
- 定規
- ガムテープ
- のり
作り方
- 観察用のぞき窓をつくります。
1本の牛乳パックの底側の側面を切り、のぞき窓を作ります。今回は底から7cmの場所までカットしました。(斜線部分)
- ピンホール用の穴をあけます。
もう1本の牛乳パックの底面中心部のあたりに画びょうで穴をあけます。画びょうはゆっくり、まっすぐ刺しましょう。
- 牛乳パック2本を組み立てます。
画びょうで穴をあけた牛乳パックの上部に切れ込みを入れます。切り込みは牛乳パックの折れ線まで入れてください。
4辺とも切れ込みが入りました。
のぞき窓のある牛乳パックを下にし、もう一本の牛乳パックと組み合わせます。この時、隣同士が同じ柄になるように組み合わせましょう。
- ガムテープをつけます。
今回はわかりやすいように茶色のテープをつかってます。外側から押すだけでは貼りにくいので、のぞき窓に手を入れて内側からも押して、しっかり接着しましょう。
4面全てガムテープが貼れたら、ぐるっと一周巻きつけましょう。
- 投影用の紙を貼る。
最後に投影用の白い紙をのぞき窓にのりで貼り付けます。紙はサイズ通りに切らずに、折っても大丈夫です。
- これで投影機の完成です!
- 割り箸で投影機を支える三脚を作ります。
割り箸を割り、輪ゴムをぐるぐる巻きつけます。巻きつける場所は、投影機をどのくらい傾けるかによって変わってきますので、その時々で調整してください。
投影機を三脚にのせたらこのようになります。
絶対守ってね!日食観察で注意すること
直接または目に悪影響を与える波長の光を通しやすいアイテムを使うと、目の網膜を傷つけてしまうことがあります。以下のことに注意して楽しく観察しましょう。
- 肉眼で直接見てはいけません。(数秒でも危険)
- 色つき下敷きやCDを使って太陽を見てはいけません。
- サングラスやゴーグルを通して太陽を見てはいけません。
- 市販などの日食グラスを使って望遠鏡や双眼鏡をのぞいてはいけません。
観察での注意事項は国立天文台のホームページでも掲載されています。ぜひ確認してみてくださいね。
>>国立天文台のホームページはこちら
牛乳パック投影機を好きなデザインにアレンジ!
このロケット型の投影機は、ポテトチップスの箱で作りました。ほかにもサランラップの箱やティッシュ箱でも作れるので、おうちにあるもので自由に作ってみてくださいね。
こちらは「牛乳パックの投影機」に貼り絵をしたものです。おうちに折り紙などの色紙がなくても大丈夫。読み終わった雑誌や新聞、広告や紙袋を使っても貼り絵を楽しむことができます。「食べ物」や「自分の好きなもの」などのテーマを決めて写真やイラストを切り抜くと取り組みやすいですよ。
投影機を使った観察の方法
牛乳パックの投影機ができたら、さっそく観察の練習をしてみましょう。日食が起こる時間帯に練習をすれば、当日は慌てることなく、観察の準備ができますよ。
観察方法
- 太陽の位置を確認します。
- 太陽の角度に合わせて投影機を設置します。南中高度が高いお昼時に観察すると、投影機の傾きは90度に近い角度になります。(写真は15時頃に観察したものです。)
- のぞき窓に太陽が映っているか確認します。もし、映っていない時は、投影機の角度や位置を調整しましょう。
- のぞき窓に太陽が写ったら、ゆっくりと欠けていく太陽の形の変化をじっくり観察して、記録シートに書きましょう。
日食の様子を観察シートに記録しよう!
どのように太陽の形が変化していくか、お父さんや家族みんなで予想してみませんか?答え合わせは6月21日にみんなで日食の観察の時にしましょう。太陽の形を記録できる観察シートを用意したので、ぜひ使ってくださいね。
キットを使っておうちで工作を楽しんでみませんか?
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子ども向けハンドメイドレシピを集めてみました
お子さん一人でも、親子でも一緒におうちで楽しく遊べて学べるレシピを集めました。おうち時間をもっと楽しくなるようなヒントが盛りだくさんです!印刷できるレシピもあるので、気になるものからチャレンジしてくださいね。